“ぎく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
疑懼76.6%
疑惧12.8%
8.5%
2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
矢島優善やすよしは前年の暮に失踪しっそうして、渋江氏では疑懼ぎくの間に年を送った。この年一月いちげつ二日の午後に、石川駅の人が二通の手紙を持って来た。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
というのは、つづめていえば「参」つなぎの処世法によるのであって、ここにおいて又四郎としては或る程度の疑惧ぎくをもたざるを得なくなった。
百足ちがい (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
黄いろいフランスぎくがいまをさかりに咲きみだれている中庭のずっと向うにある、その日光室サン・ルウムを彼女に指して見せた。
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
荒木がぎくりとしながら遮った。
海浜荘の殺人 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)