“疑惧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぎぐ79.4%
ぎく17.6%
うたがひ2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「うるさい! 死ぬやつア、どうしたツて死ぬんだ!」渠はかう叫んで、「若しやあのお鳥も——」と云ふやうな疑惧ぎぐの念が浮んだ。
三四郎は此時、じつと座に着いてゐる事の極めて困難なのを発見した。脊筋から足の裏迄が疑惧ぎくの刺激でむづ/\する。立つて便所に行つた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
斯ういふ追懐おもひでの情は、とは言へ、深く丑松の心を傷けた。平素しよつちゆうもう疑惧うたがひの念を抱いて苦痛くるしみの為に刺激こづき廻されて居る自分の今に思ひ比べると、あの少年の昔の楽しかつたことは。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)