“東菊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あずまぎく66.7%
あづまぎく33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
画は一輪花瓶いちりんざしした東菊あずまぎくで、図柄ずがらとしてはきわめて単簡たんかんな者である。
子規の画 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それは赤い椿つばきだの、むらさき東菊あずまぎくだの、色変りのダリヤだので、いずれも単純な花卉かきの写生に過ぎなかったが、らない所にわざと手を掛けて、時間の浪費をいとわずに、細かく綺麗きれいに塗り上げた手際てぎわ
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
子規が此畫をいた時は、余はもう東京には居なかつた。彼は此畫に、東菊あづまぎく活けて置きけり火の國に住みける君の歸り來るがねと云ふ一首の歌を添へて、熊本迄送つて來たのである。
子規の画 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
彼の歿後殆ど十年にならうとする今日こんにち、彼のわざ/\余の爲にゑがいた一輪の東菊あづまぎくうちに、確に此一拙字を認める事の出來たのは、其結果が余をして失笑せしむると、感服せしむるとに論なく
子規の画 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)