“花卉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かき89.5%
くわき10.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
花卉かきとして東京でいつ頃からもてあそばれているか知らない。とにかくサフランを売る人があると云うことだけ、この時始て知った。
サフラン (新字新仮名) / 森鴎外(著)
……しかし、その後、ある奇縁によって発奮し、カルフォルニアで香水原料の花卉かき栽培に従事し、飽き飽きするほどの財産をつくりました。
キャラコさん:01 社交室 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
車は月桂ラウレオ街樾なみきを過ぎて客舍の門にいたりぬ。薦巾セルヰエツトひぢにしたる房奴カメリエリは客を迎へて、盆栽花卉くわきもて飾れるひろきざはしもとに立てり。
天禀てんぴんならむは教へずとも大なる詩人となりぬべし。野にふる花卉くわきうるはしさ、青山の自然の風姿、白水のおのづからなる情韻、豈人間の所爲ならむ。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)