“女郎花”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おみなえし77.0%
をみなへし20.5%
おみなへし2.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それでこそある人のある日に生けたささげと女郎花おみなえし桔梗ききょうと青竹筒は一つの芸術的創造のモンタージュ的視像となりうるのである。
映画芸術 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
木蘭色もくらんじき無垢むくを着て左の手に女郎花おみなえし桔梗ききょう、右の手に朱塗しゅにぎりのはさみ持たせられしまま
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
白菊黄菊、大輪の中に、桔梗ききょうがまじって、女郎花おみなえしのまだ枯れないのは、功徳の水の恵であろう、末葉うらはも落ちず露がしたたる。
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
遙かむこうに、もっくりと、この地方独特に孤立した山が一つ見えていてその前景は柿が色づき、女郎花おみなえしが咲く細かい街裏の情景である。
琴平 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
車のいずるにつれて、あしまばらになりて桔梗ききょうの紫なる、女郎花おみなえしの黄なる、芒花おばなの赤き、まだ深き霧の中に見ゆ。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
噫、俺はアノ穴を見る恐怖おそろしさに耐へきれなくなつて、坑道の入口から少し上の、ちつと許り草があつて女郎花をみなへしの咲いた所に半日寝転んだ。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
路、山に入つて、萩、女郎花をみなへし地楡われもかう桔梗ききやう苅萱かるかや、今を盛りの滿山の秋を踏み分けて上る。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
はりに、青柳あをやぎ女郎花をみなへし松風まつかぜ羽衣はごろも夕顏ゆふがほ日中ひなか日暮ひぐれほたるひかる。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
桔梗ききやう女郎花をみなへしのさきみだれたうつくしい世界せかいです。そのくさつぱのかげで
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
もう八月の暮がたからは、夏の名殘の露草に混つて薄だとか女郎花をみなへしだとかいふ草花が白々した露の中に匂ひそめた。
姉妹 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
露をだにいとふ大和の女郎花おみなへし降るあめりかに袖は濡らさじ——なんてのは、ありゃ、のぼせ者が作った小説でげす。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
露をだにいとふ大和の女郎花おみなへし降るあめりかに袖は濡らさじ——なんてのは、ありゃ、のぼせ者が作った小説でげす。
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
兵馬はここで岩亀楼がんきろうの喜遊という遊女が、外国人に肌を触れることをいやがって、「露をだにいと大和やまと女郎花おみなへし、降るあめりかに袖は濡らさじ」という歌をんで自害したという話を思い出しました。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)