“稲妻”のいろいろな読み方と例文
旧字:稻妻
読み方割合
いなずま77.6%
いなづま22.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時水色のはげしい光の外套がいとうを着た稲妻いなずまが、向うからギラッとひらめいて飛んで来ました。そして童子たちに手をついて申しました。
双子の星 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
遠くで稲妻いなずまのする空の下を、修理の屋敷へ帰りながら、宇左衛門は悄然しょうぜんと腕を組んで、こんな事を何度となく胸の中で繰り返えした。
忠義 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
白刃しらはえたような稲妻いなづま断間たえまなく雲間あいだひらめき、それにつれてどっとりしきる大粒おおつぶあめは、さながらつぶてのように人々ひとびとおもてちました。
雨が少し小止こやみになって、雷が激しくなってきますと、ぴかりとする稲妻いなづま蒼白あおじろい光りを受けて、濡れた金の日の丸が、なお一層輝いてきました。
雷神の珠 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)