“稻妻”の読み方と例文
新字:稲妻
読み方割合
いなづま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『あゝ、今迄いまゝでなん音沙汰おとさたいのは、稻妻いなづま途中とちうんでしまつたのでせう。』と、日出雄少年ひでをせうねん悄然せうぜんとして、武村兵曹たけむらへいそうかほながめた。
また共鳴させられないことを悟り、ちやうど人が、火や稻妻いなづまや又は美しいが何となく蟲のすかないものを避ける樣に避けて了つたのだらう。
宵々よひ/\稻妻いなづまは、くもうす餘波なごりにや、初汐はつしほわたるなる、うみおとは、なつくるまかへなみの、つゞみさえあきて、松蟲まつむし鈴蟲すゞむしかたちかげも、刈萱かるかやはぎうたゑがく。
五月より (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)