“待宵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まつよい83.3%
まつよひ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大宮の庭の名残りの黄菊紫蘭とも見え、月の光に暗い勾欄こうらんの奥からはの袴をした待宵まつよい小侍従こじじゅうが現われ、木連格子きつれごうしの下から、ものかわの蔵人くらんども出て来そうです。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その梅次と照吉とは、待宵まつよい後朝きぬぎぬ、とついくるわで唄われた、仲の町の芸者であった。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
祇園精舍ぎをんしやうじやの鐘の聲、浮屠氏ふとしは聞きて寂滅爲樂の響なりといふべきが、待宵まつよひには情人が何と聞くらむ。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)