“頬白”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほおじろ70.3%
ほほじろ18.9%
ほゝじろ10.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
庭つづきになった後方うしろの丘陵は、一面の蜜柑畠みかんばたけで、その先の山地に茂った松林や、竹藪の中には、終日鶯と頬白ほおじろとがさえずっていた。
十六、七のころ (新字新仮名) / 永井荷風(著)
また、やぶの中の黄楊つげの木のまた頬白ほおじろの巣があって、幾つそこにしまの入った卵があるとか、合歓ねむの花の咲く川端のくぼんだ穴に
洋灯 (新字新仮名) / 横光利一(著)
シコモルの茂みの中には頬白ほおじろが騒いでおり、すずめは勇ましい声を立て、啄木鳥きつつきはマロニエの幹をよじ上って、樹皮の穴を軽くつつき回っていた。
頬白ほおじろはこういう穴住居はしないし、四十雀しじゅうからならよく来るが、どうも小さい頃見た四十雀の巣ともちがう。
まだこのほかにも駒鳥こまどり鸚鵡おうむ目白頬白ほおじろなどを飼ったことがあり時によっていろいろな鳥を五羽も六羽も養っていたそれらの費用は大抵でなかったのである
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
だが、困つたことには、山雀だと思つて育てた小鳥が、だんだん大きくなるにつれて、毛いろから恰好までそつくり頬白ほほじろに変つてきました。
山雀 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
『ひはさん、いらっしやいよ。』なんて遠くから呼びますのに、それが頬白ほほじろで自分よりもひはのことをよく思ってゐると考へて、おこってぷいっと横へれたりするのでした。
林の底 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
⦅あれは頬白ほほじろ あれはひは あれは もみの樹 あれは
優しき歌 Ⅰ・Ⅱ (新字旧仮名) / 立原道造(著)
私らはその子供に、君が来ると上新田の頬白ほほじろがひどく喜ぶよ。
食べもの (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
とある小藪こやぶ頬白ほほじろの遊ぶを眺む
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
大方おほかたいま紅雀べにすゞめそのねえさんだの、頬白ほゝじろそのにいさんだのであつたらうとおもはれる
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
つぐみひは獦子鳥あとり深山鳥みやま頬白ほゝじろ山雀やまがら四十雀しじふから——とてもかぞへつくすことが出來できません。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
頬白ほゝじろなにかゞ菜種なたねはな枯蓬かれよもぎかげあさゆきみじかすねてゝたいのかくはえだをしなやかにつて活溌くわつぱつびおりた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
頬白ほゝじろがいゝ声で近くの松の梢にさへづつてゐた。
(新字旧仮名) / 相馬泰三(著)
六本めのえだのさきに可愛かあい頬白ほゝじろたのを、さをでもつてねらつたから、あら/\ツてさういつたら、ツ、だまつて
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)