“後方”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うしろ79.4%
あと7.1%
こうほう4.8%
しりえ3.2%
しりへ3.2%
あちら0.8%
うしろで0.8%
こうはう0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ソクラテスの死をあらわした例の古い銅版画の掛った壁を後方にして、寝台に近く岸本は腰掛けた。そして自分の半生を思い続けた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
後方が長浜、あれが弁天島。——自動車は後眺望がよく利きませんな、むこうに山が一ツ浮いていましょう。淡島です。
半島一奇抄 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こう注意してやると、後方から、前線られたばかりの、兵士一人が、目前で、背嚢をおろして、そのめていました。
少女と老兵士 (新字新仮名) / 小川未明(著)
が、いまだに姥の力が、彼に影響しているものと見え、足にも腕にも力がなく、後方へドッと仆れてしまった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
我等はじめてかの針眼を出づるをえたり、されど山後方にかたよれる高き處にいたりて、我等自由に且つかになれるとき 一六—一八
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
それが戦争後もずつとその儘やして置かれるか、うかといふ事が、後方では今好事家仲間の話題になつてゐる。
正面本院ひ、後方茫廣とした野良んで、てた鼠色取繞されてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)