“稲光”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いなびかり82.4%
いなびか17.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
にん武士ぶし縁側えんがわがってっていますと、やがてかみなり稲光いなびかりがしきりにこって、大風おおかぜのうなるようなおとがしはじめました。
大江山 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「僕は文句なしで無条件でやります。やあ、大群集がわれわれに迫って来ますよ、マネット嬢ミス・マネット。そして僕には彼等が見えます、——あの稲光いなびかりで。」
その稲光いなびかりのそらぞらしい明りの中で、ガドルフはおおきなまっ黒な家が、道の左側ひだりがわっているのを見ました。
ガドルフの百合 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
よりはふと机から頭をもちあげて硝子戸ガラスどへ顔をくっつけてみました。暗くて、ざわざわ木がゆれているきりで、何だかさびしい晩でした。ときどき西の空で白いような稲光いなびかりがしています。
(新字新仮名) / 林芙美子(著)