稲光いなびか)” の例文
その稲光いなびかりのそらぞらしい明りの中で、ガドルフはおおきなまっ黒な家が、道の左側ひだりがわっているのを見ました。
ガドルフの百合 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
よりはふと机から頭をもちあげて硝子戸ガラスどへ顔をくっつけてみました。暗くて、ざわざわ木がゆれているきりで、何だかさびしい晩でした。ときどき西の空で白いような稲光いなびかりがしています。
(新字新仮名) / 林芙美子(著)
南のずうっと向うの方は、白い雲かきりかがかかり、稲光いなびかりが月あかりの中をたびたび白くわたります。二人はすずめの卵ぐらいある雹のつぶをひろっておどろきました。
十月の末 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)