“硝子戸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ガラスど75.0%
がらすど25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おせいのゐないベッドに横になり、富岡は、んやり、雨の音を聴いてゐた。窓は白く煙り、水滴が汚れた硝子戸ガラスどを洗ひ流してゐる。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
私は門のところにためらひ、芝生しばふの上にためらつた。鋪石道を往きかへりした。硝子戸ガラスど鎧戸よろひどしまつてゐて内部を見ることは出來なかつた。
主税は窓から立直る時、向うの隅に、婀娜あだな櫛巻の後姿を見た。ドンと硝子戸がらすどをおろしたトタンに、斜めに振返ったのはお蔦である。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かう思つて、わたしはすぐそばにある小さい珈琲店カフェー硝子戸がらすどをあけて這入はいつた。場合が場合であるから、どんなうちでもかまはない。
赤い杭 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)