“硝子戸棚”の読み方と例文
読み方割合
ガラスとだな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしはその展覧会の各室を一々叮嚀ていねいに見て歩いて、ようやく当時の版画はんがが陳列されている、最後の一室へはいった時、そこの硝子戸棚ガラスとだなの前へ立って
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ただ、周囲には多くの硝子戸棚ガラスとだなが、曇天のつめたい光の中に、古色を帯びた銅版画や浮世絵を寂然じゃくねんと懸け並べていた。
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それから大きい硝子戸棚ガラスとだなの中に太い枯れ木をまいている南洋の大蛇だいじゃの前に立った。この爬虫類の標本室はちょうど去年の夏以来、三重子みえこと出合う場所にさだめられている。
早春 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)