“磨硝子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すりガラス75.0%
すりがらす25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雛妓おしゃくの黄色い声が聞えたり、踊る姿が磨硝子すりガラスとおして映ったりした。とうとうおしまいには雛妓が合宿へ遊びに来るようになった。
競漕 (新字新仮名) / 久米正雄(著)
水の現れている所は美しく月に輝いているけれども、氷の張っている部分は、月の光が磨硝子すりガラスのように消されて了っている。
虎狩 (新字新仮名) / 中島敦(著)
円い磨硝子すりがらすの笠をかけた朦朧もうろうたるランプの火影に、十九歳のロザリンが洋琴ピアノを弾きながら低唱したあのロマンスのなつかしさ。
海洋の旅 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
磨硝子すりがらすさるる日の光が、室の中を温室のようにした。窓を開くと、隣家の軒に遮られて僅かではあるが、蒼空が見えた。
溺るるもの (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)