“窓硝子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まどガラス85.4%
まどがらす14.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私はぼんやり頬杖をついて、若い頃よくそうする癖があったように窓硝子まどガラスに自分の額を押しつけながら、それを飽かずに眺めている。
菜穂子 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
二月ふたつきばかりは全く夢のように過ぎた。入梅が明けて世間はにわかに夏らしくなり、慶三が店の窓硝子まどガラスにもパナマや麦藁帽子が並び始めた。
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)
さて、その青鳶あおとびも樹にとまったていに、四階造しかいづくり窓硝子まどがらすの上から順々、日射ひざし晃々きらきらと数えられて、仰ぐと避雷針が真上に見える。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
氏はまたその小説にさへ読み耽る事の出来ない程の、ほんの一寸した閑を見つけた折には、窓硝子まどがらすを指先で叩き/\、下らぬ小唄をうたならはしになつてゐる。