“晃々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きらきら42.7%
こうこう28.0%
きら/\13.3%
くわう/\8.0%
ぴか/\2.7%
あかあか1.3%
きら/″\1.3%
ぎらぎら1.3%
ぴかぴか1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其の火は朝露あさつゆ晃々きらきらと、霧を払つて、満山まんざんに映つた、松明は竜田姫たつたひめが、くてにしきむる、燃ゆるが如き絵の具であらう。
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
今彼が新九郎の機微きびから見出したものは、実に薄衣に包んだ名刀が、晃々こうこうたる光りをうちに隠して現われないような彼の天才である。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やがてまちちかい、すゞはしが、河原かはら晃々きら/\しろい、みづあをい、對岸むかうぎしくらい、川幅かははゞよこつて、艷々つや/\一條ひとすぢかゝる。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
物質的英雄が明晃々くわう/\たる利剣を揮つて、狭少なる家屋の中に仇敵と接戦する間に、彼は大自在の妙機を懐にして無言坐するなり。
人生に相渉るとは何の謂ぞ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
とこよろひかざつてあつて、便所べんじよとき晃々ぴか/\ひかつた……わツて、つたのをおぼえてないかい。」
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
道場の正面にある「八幡大菩薩」の神だなに、ぽっと、あかしがともった。しかし、その燈明さえ、晃々あかあかとした光がなかった。弔火ちょうかのように眼にうつって、不吉なかさがかかっている気がするのである。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
帶し月代さかやきもりのごとくにはえいろ赤黒あかくろまなこするどく晃々きら/″\と光りし顏色にて殊に衣類は羊羹色ようかんいろなる黒のもん付の小袖にふるき小倉のおびをしめ長刀形なぎなたなりになりたる草鞋わらぢ穿はきながらすねにてしり端折はしよりまた傍邊かたはらつゑ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
この見越入道、ふと絶句で、おおきな樽のつらを振って、三つ目を六つに晃々ぎらぎらときょろつかす。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「床の間によろいが飾ってあって、便所へ行く時に晃々ぴかぴか光った……わッて、そう云ったのを覚えていないかい。」
霰ふる (新字新仮名) / 泉鏡花(著)