“一條”のいろいろな読み方と例文
新字:一条
読み方割合
ひとすぢ48.3%
いちでう31.0%
ひとすじ6.9%
いちじやう3.4%
いちじよう3.4%
ひとくさり3.4%
ひとつ3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たうげのぼつて、案内あんないわかれた。前途ぜんとたゞ一條ひとすぢみねたにも、しろ宇宙うちうほそふ、それさへまたりしきるゆきに、る/\、あし一歩ひとあしうづもれく。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
君、今ここにわが前にます。われは、カルメルざんに孤雲を望む牧人の心となりて、君が御爲おんためにやをらうつくしき一條いちでうの歌を捧げむ
頌歌 (旧字旧仮名) / ポール・クローデル(著)
蓋を向うへはづすと、水も溢れるまで、手桶の中に輪をぬめらせた、鰻が一條ひとすじ、唯一條であつた。のろ/\とうねつて、尖つた頭をうあげて、女房の蒼白い顔をじっと視た。——と言ふのである。
夜釣 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
成程なるほどいてれば、わたくしおもあたふしいでもない。また、海賊船かいぞくせん海蛇丸かいだまる一條いちじやうについては、席上せきじやういろ/\なはなしがあつた。
財主ざいしゆいもうところしたる一條いちじようなんじて「その氣質きしつはかねてきゝたる正直質樸せうじきしつぼくのものたるに、これをも殺したるはいかにぞや………さてはのちわれにかへりて大にこれを痛み悔ゆべきに、」云々とはれたり。
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
単独ひとりで話をするとは、覚悟をめたね。その志に免じて一條ひとくさり聞いてやろう。その代りたばこを一本。……」
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……さあ、これやしきあととおもはれる一條ひとつで、小高こだかいのは、おほきな築山つきやまだつたかもれません。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)