“こうこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コウコウ
語句割合
煌々31.9%
皎々18.9%
晃々7.0%
皓々6.3%
孝行4.7%
口腔4.0%
耿々3.7%
膏肓3.3%
後鴻1.0%
杲々1.0%
(他:55)18.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
煌々こうこうたる水銀灯の下、顔子狗の最期の模様は、こうしてきわどいところで、彼女の器械の中に収められたのであった。
鬼仏洞事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
食卓は煌々こうこうと灯に照らされていて、多計代の手がこまかく動くごとに蒼く紫っぽく焔のような宝石のひらめきが走った。
二つの庭 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
始終薄暗かったランプがいつも皎々こうこうと明るくともされて、長火鉢も鼠不入ねずみいらずも、テラテラ光っている。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
或年の除夜翌朝父の墓前に捧ぐべき蝋梅ろうばいの枝をろうとわたしは寒月皎々こうこうたる深夜の庭に立った。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
楊志は左の手に、それを受けた。そして晃々こうこうたる宝刀のやいばに向って、の髪の毛を、ふッと静かな息で吹き起すと、
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかもその頃になると、空はふたたび晴れて、晃々こうこうたる月天に返り、一時の黒雲は夢かのように考えられた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
というときの声、期せずして、山をゆるがし、皓々こうこうたる刀林とうりんをどよませてきたのは、その途端だ。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
皓々こうこうとして、白雪に月の冴え渡った広野は、二里も三里も一目いちもくに見えるように薄青く明るかった。
北の冬 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたしどもも、まだ子供こどものないうちに孝行こうこうしたいとおもいます、というようなことがいてありました。
とうげの茶屋 (新字新仮名) / 小川未明(著)
みんなはおおきくなって、このなかのためにつくし、おや孝行こうこうをしなければならぬのだ。
風雨の晩の小僧さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
物憎いことには、あとの口腔こうこうに淡い苦味が二日月ふつかづきの影のようにほのかにとどまったことだ。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
舌の先でさわってみると、そこにできた空虚な空間が、自分の口腔こうこう全体に対して異常に大きく、不合理にだだっ広いもののように思われた。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
しかれども成すべき手段なし、則ちなしといえども、彼が成さんと欲する心は、耿々こうこうとして須臾しゅゆまず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
空には月明らかに雲薄く、あまつさえ白帝城のいらか白堊はくあとを耿々こうこうと照らし出したのである。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
けれども膏肓こうこうに入った病はなかなか癒らなく、世の中の十中ほとんど十の人々はみな痼疾で倒れてゆくのである。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
はずかしめられたる不貞の女の憎み、憎む女の肉をくらい、骨を削りたくなるのは、彼の膏肓こうこうに入れる病根であるかも知れない。
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
なほいろいろ申し残したる事は後鴻こうこうゆずり申候。
歌よみに与ふる書 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
なおいろいろ申し残したることは後鴻こうこうに譲り申候。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
露、露、いつもの露を玉にした魔術師は何処に居る? 彼はふりかえって、東の空に杲々こうこうと輝く朝日を見た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
上から射す初冬の光線は極めて明るかったが、その明るさも、いま考えてみると杲々こうこうとかがやき渡る太陽の光の明るさではなかったようだ。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
使者を前において、関羽はたいへん笑った。——呂蒙りょもう病んで、いま、黄口こうこうの小児に陸口を守らしむ、時なるかな。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いうに足るまい。奇略、一時の功を奏しても、もともと、父の盛名という遺産をうけて立った黄口こうこうの小児」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして唄う声が絶えた後を、狐の声が哈々こうこうと西小寺の方へ渡って行く。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
荒尾はことさらに哈々こうこうとして笑へり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しばらくして後考こうこうつ。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
暫く後考こうこうつ。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
糾々きゅうきゅう昂々こうこうとして、屈すからず、たわむ可からず、しょうす可からず、おさう可からざる者、燕王にうに当って
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
一足退すさって配合つりあいただす時はことの糸断えて余韵よいんのある如く、こころ糾々きゅうきゅう昂々こうこうも幾年の学びたる力一杯鍛いたる腕一杯の経験修錬しゅれん
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そこに、硝子の下と天井裏とに晧々こうこうと電灯が輝き渡っているんだから、早く言えば、金魚鉢を陽にすかして下から覗くようなもので、頭のうえに、光線を溶かして照明そのもののような水がひたひたと浪を打ち、女たち——のが薄桃色の蘭の花みたいに大きくひらいては縮み
かくて以上七人が、打揃うて、別に一人の小者を従え、隊長の屍骸を収容して帰るべき一台の駕籠かごを二人の駕丁かごやに釣らせて、粛々として七条油小路の現場に出動したのは、慶応三年十一月十一日の夜は深く、月光げっこう晧々こうこうとして昼を欺くばかりの空でありました。
その平生へいぜい怠無おこたりなかりし天は、又今日に何の変易へんえきもあらず、悠々ゆうゆうとしてあをく、昭々としてひろく、浩々こうこうとして静に
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
え、海たけり、山も鳴りて、浩々こうこうの音天地に満ちぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
其頃より透谷の友人と僕の友人との間には自然に思想の鴻溝こうこうを生じ、僕の友人は透谷等と思想の傾向を同くするものを目するに高蹈派を以てし、透谷と思想の傾向を同ふするもの僕等を形而下けいじか派とのゝしるに至れり。
透谷全集を読む (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
今の人の自覚心と云うのは自己と他人の間に截然せつぜんたる利害の鴻溝こうこうがあると云う事を知り過ぎていると云う事だ。そうしてこの自覚心なるものは文明が進むにしたがって一日一日と鋭敏になって行くから、しまいには一挙手一投足も自然天然とは出来ないようになる。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
紹興二十七年四月、黄岡こうこうの旅館にある時、近所の村民が迎いに来て、母が病中であるからその脈を見た上で相当の薬をあたえてくれと頼んだ。
「私は紫府しふ侍書じしょでしたが、貴郎とこういうことになったために、その罪で黄岡こうこうの劉修撰の家の児に生れかわることになりました」
荷花公主 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
広東かんとんに生れた孫逸仙等そんいつせんらを除けば、目ぼしい支那の革命家は、——黄興こうこう蔡鍔さいがく宋教仁そうきょうじん等はいずれも湖南こなんに生れている。
湖南の扇 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
いまは黄興こうこうの一派と孫文の一派の握手もいよいよ実現せられて、中国革命同盟会が成立し、留学生の大半はこの同盟会の党員で、あの人たちの話を聞くと、支那の革命がいまにも達成せられそうな様子なのですが、しかし、僕はどうしてこうなのでしょう。あの人たちの気勢が上れば上るほど、僕の気持がだんだん冷たくなるばかりなのです。あなたは、どうでしょうか。
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
㿠々こうこうたる発光体! それが彼女の姿であった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「おまえさん。この方がさっきから待っておいでなすったんですよ」と、お仙は彼女を半七に紹介した。そうして、その土産だという交肴こうこうの籠を見せた。
半七捕物帳:64 廻り灯籠 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
奸佞かんねい侯公こうこうや悪臣のみが政治まつりごとを自由にしている
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
是非もなけれど抑々そもそも仏師は光孝こうこう天皇是忠これただの親王等の系にいで定朝じょうちょう初めて綱位こういけ、中々なかなかいやしまるべき者にあらず
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
夏姫内に技術をさしはさむ、けだし老いてまたさかんなる者なり、三たび王后となり、七たび夫人となり、公矦こうこうこれを争い、迷惑失意せざるはなし、あるいはいわくおよそ九たび寡婦とならば
驚いて振り向くと黄権こうけんあざな公衡こうこうという者、ひたいに汗しながら入ってきた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして頤の張った顔を正面に向け、高い鼻をツンと前に伸ばし、その下に切り込んだ三日月形の口孔こうこうの奥には高声器が見え、それからつぶらな二つの眼は光電管でできていた。
人造人間事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
折から裏の窠宿とやかたに当りて、鶏の叫ぶ声しきりなるに、哮々こうこうと狐の声さへ聞えければ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
有名な「ポチョムキン」の市街砲撃の場面で、石のライオンが立ち上がって哮吼こうこうするのでも、実は三か所でった三つの石のライオンの組み合わせに過ぎないということである。
映画芸術 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
地下道は本丸の西の廓内かくないり抜けて出る計画の下に、夜も日もついで、坑口こうこうから土をあげた。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひそかおもうに臣の孝康こうこう皇帝にけるは、同父母兄弟なり、今陛下につかうるは天に事うるが如きなり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
其の意、黄子澄斉泰を非として、残酷の豎儒じゅじゅとなし、諸王は太祖の遺体なり、孝康こうこう手足しゅそくなりとなし、これを待つことの厚からずして
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)