“こうこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コウコウ
語句割合
煌々32.3%
皎々19.3%
皓々6.8%
晃々6.2%
孝行4.5%
口腔3.9%
膏肓3.6%
耿々3.6%
黄口1.2%
後鴻0.9%
杲々0.9%
浩々0.9%
黄興0.9%
哈々0.6%
後考0.6%
昂々0.6%
晧々0.6%
鴻溝0.6%
黄岡0.6%
孝康0.3%
鉱坑0.3%
高煦0.3%
黄皓0.3%
㿠々0.3%
交肴0.3%
侯公0.3%
光孝0.3%
公矦0.3%
公衡0.3%
口孔0.3%
哮々0.3%
哮吼0.3%
坑口0.3%
宏高0.3%
広甲0.3%
恰々0.3%
拘々0.3%
斯々0.3%
晄々0.3%
江口0.3%
洪皓0.3%
洪荒0.3%
溝阬0.3%
煌煌0.3%
狗羹0.3%
甲香0.3%
皇考0.3%
皎皎0.3%
0.3%
紅黄0.3%
膠々0.3%
荒行0.3%
遑々0.3%
香々0.3%
香勾0.3%
香甲0.3%
高閤0.3%
黄荒0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新張家の豪華を極めた応接室の中央と四隅のシャンデリアには、数知れない切子球に屈折された、蒼白な電光が煌々こうこうと輝き満ちている。
女坑主 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そこから冬の月の皎々こうこうと照っているのが見える。一読身に沁むような冬夜の光景である。「戸尻の風」の一語が極めて適切に働いている。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
「えい!」と叫んだのは紋十郎で、まばゆいばかりの光を放す明皓々こうこうたる十本の剣は、それと一緒に次々に右衛門目掛けて飛んで行く。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
身を沈めて飛び来る石瓦をかわしながら、後ろを振返ってムクに合図をすると、竿の頭から五色の網を払いのける、めい晃々こうこうたる淡路流の短い穂先。
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
びっくりして、おはぐろを半分はんぶんつけかけたまま、すずめはおかあさんのところけつけてきました。かみさまはすずめの孝行こうこうなことをおほめになって
物のいわれ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
舌の先でさわってみると、そこにできた空虚な空間が、自分の口腔こうこう全体に対して異常に大きく、不合理にだだっ広いもののように思われた。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
けれども膏肓こうこうに入った病はなかなか癒らなく、世の中の十中ほとんど十の人々はみな痼疾で倒れてゆくのである。哀れむべきではないか。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
父の耿々こうこうの気が——三十年火のように燃えた野心が、こうした金の苦労のために、砕かれそうに見えるのが、一番瑠璃子には悲しかった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
しかしまた黄口こうこうでありながら、おしりに卵の殻がくっ付いているごとき境界きょうがいであるのにかかわらず、ほしいままに人生を脱離したごとく考えているというのは片腹痛い感じがして
俳句の作りよう (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
それももっともには候へども歌よみにそんなむつかしい事を注文致し候はば、古今以後ほとんど新しい歌がないと申さねば相成間敷まじく候。なほいろいろ申し残したる事は後鴻こうこうゆずり申候。不具。
歌よみに与ふる書 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
露、露、いつもの露を玉にした魔術師は何処に居る? 彼はふりかえって、東の空に杲々こうこうと輝く朝日を見た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
その平生へいぜい怠無おこたりなかりし天は、又今日に何の変易へんえきもあらず、悠々ゆうゆうとしてあをく、昭々としてひろく、浩々こうこうとして静に、しかも確然としてそのおほふべきを覆ひ、終日ひねもす北の風をおろし、夕付ゆふづく日の影を耀かがやかして
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
広東かんとんに生れた孫逸仙等そんいつせんらを除けば、目ぼしい支那の革命家は、——黄興こうこう蔡鍔さいがく宋教仁そうきょうじん等はいずれも湖南こなんに生れている。これは勿論もちろん曾国藩そうこくはん張之洞ちょうしどうの感化にもよったのであろう。
湖南の扇 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
荒尾はことさらに哈々こうこうとして笑へり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しばらくして後考こうこうつ。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
手は刀を離さず、必死となっ夢我むが夢中、きらめくやいばは金剛石の燈下にまろぶ光きら/\截切たちきる音はそらかく矢羽やばねの風をる如く、一足退すさって配合つりあいただす時はことの糸断えて余韵よいんのある如く、こころ糾々きゅうきゅう昂々こうこう
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
月光げっこう晧々こうこうとして昼を欺くばかりの空でありました。
今の人の自覚心と云うのは自己と他人の間に截然せつぜんたる利害の鴻溝こうこうがあると云う事を知り過ぎていると云う事だ。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
紹興二十七年四月、黄岡こうこうの旅館にある時、近所の村民が迎いに来て、母が病中であるからその脈を見た上で相当の薬をあたえてくれと頼んだ。
方孝孺に語りたまわく、燕王は孝康こうこう皇帝同産どうさんの弟なり、ちん叔父しゅくふなり、われ他日宗廟そうびょう神霊にまみえざらんやと。孝孺曰く、兵一たび散すれば、急にあつむ可からず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
すでにして護衛の人、貴昺きへいとらえ、始めて奸臣欺詐ぎさの謀を知りぬ。ひそかおもうに臣の孝康こうこう皇帝にけるは、同父母兄弟なり、今陛下につかうるは天に事うるが如きなり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
鉱坑こうこうは水でいっぱいになっている」と言った「先生」のことばで、パージュは三そう目ではたらいていた一人むすこのことを思い出した
かれはだれよりもよく鉱坑こうこうのすみずみを知っていた。水はもうわたしのこしまでついていた。「先生」はわたしたちをいちばん近い竪坑たてこうれて行った。
しかして楡木川ゆぼくせん客死かくし高煦こうこう焦死しょうし、数たると数たらざるとは、道衍袁珙えんこうはいもとより知らざるところにして、たゞ天これを知ることあらん。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
王騎射もっとくわし、追う者王をるをあえてせずして、王の射て殺すところとなる多し。適々たまたま高煦こうこう華衆かしゅう等を率いて至り、追兵を撃退して去る。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
彼が、孔明の遺志をついで、しきりに積極的となっていた背後には、内廷における黄皓こうこうらの反戦的空気が、ようやく濃厚になりかけていた。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
時艱じかんに耐うる天質のいとど薄い蜀帝をして、この安逸へ歓楽へと誘導するに努めていたものが、黄皓こうこうなどの宦臣かんしんの一群であったことはいうまでもない。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
㿠々こうこうたる発光体! それが彼女の姿であった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そうして、その土産だという交肴こうこうの籠を見せた。
半七捕物帳:64 廻り灯籠 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
文雅風流の道に傾きすぎるきらいはあるがまず聖明な君と申しあげてよい。ただ困るのはその君側のかんだ。奸佞かんねい侯公こうこうや悪臣のみが政治まつりごとを自由にしている
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さりながら正四位しょうしい何のなにがしとあって仏師彫刻師をむこにはたがらぬも無理ならぬ人情、是非もなけれど抑々そもそも仏師は光孝こうこう天皇是忠これただの親王等の系にいで定朝じょうちょう初めて綱位こういけ、中々なかなかいやしまるべき者にあらず
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
〈夏姫内に技術をさしはさむ、けだし老いてまたさかんなる者なり、三たび王后となり、七たび夫人となり、公矦こうこうこれを争い、迷惑失意せざるはなし、あるいはいわくおよそ九たび寡婦とならば
驚いて振り向くと黄権こうけんあざな公衡こうこうという者、ひたいに汗しながら入ってきた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして頤の張った顔を正面に向け、高い鼻をツンと前に伸ばし、その下に切り込んだ三日月形の口孔こうこうの奥には高声器が見え、それからつぶらな二つの眼は光電管でできていた。
人造人間事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
降り続く大雪に、伯母おばに逢ひたる心地ここちにや、月丸はつま諸共もろともに、奥なる広庭に戯れゐしが。折から裏の窠宿とやかたに当りて、鶏の叫ぶ声しきりなるに、哮々こうこうと狐の声さへ聞えければ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
有名な「ポチョムキン」の市街砲撃の場面で、石のライオンが立ち上がって哮吼こうこうするのでも、実は三か所でった三つの石のライオンの組み合わせに過ぎないということである。
映画芸術 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
地下道は本丸の西の廓内かくないり抜けて出る計画の下に、夜も日もついで、坑口こうこうから土をあげた。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其の中に春見屋はるみやという宿屋を出しましたのが春見丈助という者で、表構おもてがまえ宏高こうこうといたして、奥蔵おくぐらがあって、奉公人も大勢使い、実にたいした暮しをして居ります。
ひときわすぐれて目立ちたる定遠ていえん鎮遠ちんえん相連あいならんで中軍を固め、経遠けいえん至遠しえん広甲こうこう済遠さいえんは左翼、来遠らいえん靖遠せいえん超勇ちょうゆう揚威よういは右翼を固む。西に当たってさらにけぶりの見ゆるは、平遠へいえん広丙こうへい鎮東ちんとう鎮南ちんなん及び六隻の水雷艇なり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
と、そのとたん、白烏、恰々こうこうと啼くと空高く、道人の肩から舞い上がった。吃驚びっくりしたのは道人である。「ほほう」と云うと振り仰いだ。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
然れども文法に拘々こうこうたる後世の歌人皆此文法違犯を襲用して却て平常の事とするはさすがに此便利なる語を棄つるに忍びざるなるべし。
万葉集を読む (旧字旧仮名) / 正岡子規(著)
万作は一々頷き勘太郎を返して、直ぐお光を呼んで斯々こうこうと話して見ると、お光は情なさそうにじっとおやじの顔を見つめて居たが、頭をって外へ出てしまった。万作は腹を立てる。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
一個大型の龕灯がんどうが、天井から鎖で釣り下げられてあったが、その光は白味を帯び、晄々こうこうという形容詞があてはまるところから考えると、魚油灯でなく獣油灯でなく、化学的のものと思われたが
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
……それから九龍浦の次は浦項ほこう江口こうこうで、ここは将来有力な爆薬ハッパ根拠地たまりになる見込みがあります。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
父の洪皓こうこうをはじめとして、せがれの洪适こうかつ洪遵こうしゅん、洪邁の一家兄弟、揃いも揃って名臣であり、忠臣であり、学者であること、実に一種の異彩を放っていると申してもよろしいくらいでありまして
誠に深山に自ら生れ出でたる者なれば、かの洪荒こうこうと云ふ世の例も思ひ出でられてかゝる物食ひたるは始めての事なるべしと思はる。暫くありて此者きつねむじなおびただしく殺しもて来り与へぬ。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
水田は氷川の森のふもとより伝通院でんずういん兆域のほとりに連り一流の細水潺々せんせんとしてその間を貫きたり。これ旧記にいふところの小石川の流にして今はわづかに窮巷の間を通ずる溝阬こうこうとなれり。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
大きな建物全体の中でその一室だけ煌煌こうこうと明るかった。さわやかな白いテーブルクロスの間を白い夏服の将官たちが入口から流れ込んで来た。
微笑 (新字新仮名) / 横光利一(著)
楚人猴をるあり、その隣人を召すに以て狗羹こうこうしてこれをうましとす。
あの黒方くろほうと云う薫物たきもの、———じんと、丁子ちょうじと、甲香こうこうと、白檀びゃくだんと、麝香じゃこうとをり合わせて作った香の匂にそっくりなのであった。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
燕王これを聞き、殷に書をおくり、こう金陵きんりょうに進むるを以て辞とす。殷答えて曰く、進香は皇考こうこう禁あり、したがう者は孝たり、したがわざる者は不孝たり、とて使者の耳鼻じびき、峻厳しゅんげんの語をもてしりぞく。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
皎皎こうこうたる月の下を、単衣一つ、涼しい風に吹かれて、ぶらりぶらり、川崎から神奈川、保土ヶ谷、戸塚とやって来たことを、今思うと、貧書生の境涯もまた一段の風流と云わねばならぬ。
鹿山庵居 (新字新仮名) / 鈴木大拙(著)
生絹はあかくなって心持手で顔をおおうようにした。おそらく、生絹の皮膚がみがきようによって、こうこうたる美しさを備えることを見取っていったものであろう。
荻吹く歌 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
流れには紅黄こうこう大小かずかずの木の葉、たちまち来たりたちまち去り、ゆるやかに回転めぐりて急に沈むあり、舟のごとく浮かびて静かに流るるあり。
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
いつの日か金鶏夜郎に下らん〉、李廓の鶏鳴曲に、〈星稀に月没して五更に入る、膠々こうこう角々鶏初めて鳴く、征人馬を牽いて出でて門立つ、妾を辞して安西に向いて行かんと欲す
総て支那社会に起る暗殺、掠奪、ピス強盗ごうとうの行為は、ほとんど皆此等青紅幇の手にらざるものなく、近頃市上で時々起る銭荘せんそう荒しのピス強盗の如きも大部分は彼等の荒行こうこうである。
何ものをも批評するのが先になって、信ずることが出来ない、讃仰することが出来ない。信じ得る人の心は平和であろうが、批評する人の心はいつも遑々こうこうとしている。
私……もう、やがて、船の胡瓜きゅうりも出るし、お前さんの好きなお香々こうこうをおいしくして食べさせてめられようと思ったけれど、……ああ何も言うのも愚痴ぐちらしい。
湯島の境内 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それにはなんじ婚姻を問う、只香勾こうこうを看よ、破鏡重ねてまどかなり、悽惶好仇せいこうこうきゅうと書いてあった。
断橋奇聞 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
海胆うにの二つでつくった簡単な独楽こまがある(図132)。小香甲こうこうの殻を共鳴器とし、芦笛をつけた喇叭ラッパ(笛というか)もある(図133)。この独楽は長い間廻り、喇叭は長い、高い声を立てた。
図の上半部を成している彼方むこうには翠色すいしょく悦ぶべき遠山が見えている、その手前には丘陵が起伏している、その間に層塔そうとうもあれば高閤こうこうもあり、黒ずんだ欝樹うつじゅおおうたそばもあれば
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
……なにをか好んで、くつを作りむしろを織って、黄荒こうこう末季まっきを心なしに見ておりましょうや
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)