“翠色”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すいしょく38.5%
すゐしよく30.8%
みどり23.1%
みどりいろ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
翠色すいしょくしたたる草木の葉のみを望んでも、だれもその美と爽快そうかいとに打たれないものはあるまい。これが一年中われらの周囲の景致けいちである。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
翠色すゐしよくしたヽるまつにまじりて紅葉もみぢのあるおやしきへば、なかはしのはしいたとヾろくばかり、さてひとるはそれのみならで、一重ひとへばるヽ令孃ひめ美色びしよく
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ある時は綾瀬の橋のなかばより雲はるかに遠く眺めやりしの秩父嶺の翠色みどり深きが中に、明日明後日はこの身の行き徘徊たもとおりて、この心の欲しきまま林谷にうそぶおごるべしと思えば
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
この日に家康は翠色みどりいろ装束しょうぞくをして、上壇じょうだんたたみを二帖敷じょうしかせた上に、暈繝うんげんの錦のしとねを重ねて着座した。使は下段に進んで、二度半の拝をして、右から左へ三人ならんだ。
佐橋甚五郎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)