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翠色
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すいしょく
ふりがな文庫
“
翠色
(
すいしょく
)” の例文
翠色
(
すいしょく
)
滴
(
した
)
たる草木の葉のみを望んでも、だれもその美と
爽快
(
そうかい
)
とに打たれないものはあるまい。これが一年中われらの周囲の
景致
(
けいち
)
である。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
その白煙の隙から後ろの山の
翠色
(
すいしょく
)
を仰ぐのも又風情がある。後ろの山もまた整うたたたずまいである。盛装した女王の
衣冠
(
いかん
)
の
趣
(
おもむき
)
がある。
別府温泉
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
路傍に
石級
(
せききゅう
)
あり。その
頂
(
いただき
)
に寺の門立ちたり。石級の傍別に道を開きて登るに
易
(
やす
)
からしむ。登れば一望
忽
(
たちまち
)
曠然として、
牛込赤城
(
うしごめあかぎ
)
の
嵐光
(
らんこう
)
人家を隔てて
翠色
(
すいしょく
)
滴
(
したた
)
らむとす。
礫川徜徉記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
図の上半部を成している
江
(
え
)
の
彼方
(
むこう
)
には
翠色
(
すいしょく
)
悦ぶべき遠山が見えている、その手前には丘陵が起伏している、その間に
層塔
(
そうとう
)
もあれば
高閤
(
こうこう
)
もあり、黒ずんだ
欝樹
(
うつじゅ
)
が
蔽
(
おお
)
うた
岨
(
そば
)
もあれば
観画談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
羽生の寺の本堂の裏から見た
秩父
(
ちちぶ
)
連山や、浅間嶽の
噴煙
(
ふんえん
)
や
赤城
(
あかぎ
)
榛名
(
はるな
)
の
翠色
(
すいしょく
)
にはまったく遠ざかって、利根川の土手の上から見える日光を
盟主
(
めいしゅ
)
とした
両毛
(
りょうもう
)
の連山に夕日の当たるさまを見て暮らした。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
翠
漢検準1級
部首:⽻
14画
色
常用漢字
小2
部首:⾊
6画
“翠色”で始まる語句
翠色連荒岸