“両毛”の読み方と例文
読み方割合
りょうもう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蕪村は総常両毛りょうもう奥羽など遊歴せしかども紀行なるものを作らず。またその地に関する俳句も多からず。西帰さいきの後丹後たんごにをること三年、よって谷口氏を改めて与謝よさとす。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
羽生の寺の本堂の裏から見た秩父ちちぶ連山や、浅間嶽の噴煙ふんえん赤城あかぎ榛名はるな翠色すいしょくにはまったく遠ざかって、利根川の土手の上から見える日光を盟主めいしゅとした両毛りょうもうの連山に夕日の当たるさまを見て暮らした。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
連日の好晴こうせいに、霜解しもどけのみちもおおかた乾いて、街道にはところどころ白いほこりも見えた。かすみにつつまれて、いただきの雪がおぼろげに見える両毛りょうもうの山々を後ろにして、二人は話しながらゆるやかに歩いた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)