“適々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たまたま85.7%
たま/\14.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
予行年ようやく五旬になりなんとして適々たまたま少宅有り、其舎に安んじ、しらみ其の縫を楽む、と言っているのも、けちなようだが、其実を失わないで宜い。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その頃は坊主の学校の先生以上に派手な夢を走らせる自由がなくて、適々たまたま口をすべらして天下の政治家になりたいなどゝ言ひだすと、墨染の衣ひとつで勘当になるのであつた。
風人録 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
呉一郎が、同夜に限りて夜半の覚醒を見たるは、同人が従来あまり経験したる事なき異状なる出来事なる旨陳述せるが、右は又、適々たまたま以て、その後の睡眠間に於ける夢遊状態の存在を指示しおれる一徴候と認め得べき理由あり。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
又それを Qualität という言葉と相即したのは、今の問題——空間の問題——にあっては、或る他の一般的な事情からそう呼ばれているものの内に、恰も今の「内容」が適々たまたま含まれて来るであろうと思われるからである。
だから適々たまたま借りた金が返せないとなつた時の不都合は凡そ愚劣で話にならない。
総理大臣が貰つた手紙の話 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
恐ろしい病気が現われた時に病気が発生したのではなくて、発生そのものは遠い以前にあって、適々たま/\何かの誘因で、それが突然現われるものであることは、多くの人の知っていることだが、僕のは全くそれなのだ。
黄鳥の嘆き (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)