適々たま/\)” の例文
適々たま/\何かの誘因で、それが突然現われるものであることは、多くの人の知っていることだが、僕のは全くそれなのだ。
をられ或は腰骨こしぼね腋腹骨あばらぼね皆打折れて即死せしもあり適々たま/\未だしなざるも然も哀れ氣にうめさま心地こゝちよくこそ見えたりけれ後藤は是をかへりみてヤレ/\たはいもなき弱虫よわむしめら只一打にて逃散にげちつたりシテまだ死切しにきら奴輩やつばら
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
碌々ろく/\耳にも入ず適々たま/\の御無心と云殊には母のことなれば何樣どのやうにも都合して上度あげたきは山々なれども當暮たうくれは未だ掛先かけさきより少も拂ひが集まらず其外そのほか不都合だらけにてとんと金子は手廻り兼ればお氣の毒ながら御ことわり申ます勿々なか/\私し風情ふぜいの身にて人の合力がふりよくなど致す程の器量きりやうはなし外々ほか/\にて御都合成れよと取付端もなきへん答にお菊は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)