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上度
読み方 | 割合 |
あげたく | 50.0% |
あげたき | 50.0% |
並べ外に金五兩は御利子と申には是なく
御禮の心ばかり
御菓子料にさし
上度と出しければ文右衞門は是を見て忽まち氣色を
變是は/\新藤氏思ひもよらぬことを
申せしに隱居は
暫時考へ正直なる彦兵衞なれば用立度は思へ
共豫て心願にて
御門跡樣へ百兩
上度と
漸々調へ此お
講の中に指上るに付今は出來難き由を
斷り
箪笥の
抽斗より右の百兩を
碌々耳にも入ず
適々の御無心と云殊には母のことなれば
何樣にも都合して
上度は山々なれども
當暮は未だ
掛先より少も拂ひが集まらず
其外不都合だらけにて
頓と金子は手廻り兼ればお氣の毒ながら御
斷り申ます
勿々私し
風情の身にて人の
合力など致す程の
器量はなし
外々にて御都合成れよと取付端もなき
返答にお菊は