“上﨟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうろう71.7%
じやうらふ20.0%
ジヤウラフ5.0%
じやうらう1.7%
ジヤウラウ1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わしはあの優雅ゆうがみやこの言葉がも一度聞きたい。あの殿上人てんじょうびと礼容れいようただしい衣冠いかんと、そして美しい上﨟じょうろうひんのよいよそおいがも一度見たい。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
婦人ふじんたちの、一度いちどをさましたとき、あの不思議ふしぎめんは、上﨟じやうらふのやうに、おきなのやうに、稚兒ちごのやうに、なごやかに、やさしくつて莞爾につこりした。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
何が笑ふべきものか、何が憎むに値するものか、一切知らぬ上﨟ジヤウラフには、唯常と變つた皆の姿が、羨しく思はれた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
……一体いつたいが、天上界てんじやうかい遊山船ゆさんぶねなぞらへて、丹精たんせいめました細工さいくにござるで、御斉眉おかしづきなかから天人てんにんのやうな上﨟じやうらう御一方おひとかた、とのぞんだげな。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
當麻語部タギマノカタリベの嫗なども、都の上﨟ジヤウラウの、もの疑ひせぬ清い心に、知る限りの事を語りかけようとした。だが、忽違つた氏の語部なるが故に、追ひ退けられたのであつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)