“臈”の読み方と例文
読み方割合
ろう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それはこの場末ばすえの町にある一軒のカフェの女だった。カフェの女とは云いながら、カフェとは似合わぬ姫君のようにろうたけた少女だった。
ゴールデン・バット事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
白いかたわれ月はろうたけて黄にあかって来る。ほのかに白い白帝城を、私の小さい分身の子供が、立ってとまって仰いでいる。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
その正次の眼の前に、——だから正次の背後横に、髪は垂髪、衣裳は緋綸子、白に菊水の模様を染めた、裲襠うちかけを羽織った二十一二の、ろうたけた美女が端坐していた。
弓道中祖伝 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)