“中﨟”の読み方と例文
読み方割合
ちゅうろう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「向島よ」とおみやが云った、「このあいだ、お屋敷のお中﨟ちゅうろうのお供でいった、いいところがあるの、長命寺というお寺のそばよ」
浅草どぶだな長遠寺ちょうえんじ御影供日おめいくびなので、紀州侯徳川茂承もちつぐの愛妾、お中﨟ちゅうろう大井おおいは、例年どおり御後室ごこうしつの代参をすませると、総黒漆そうくろうるしの乗物をつらねて猿若町さるわかまちの市村座へまわり
お糸というあやしげな欠込女かけこみおんなが押原右内の娘と偽って寝所の裀褥おしとねへ入り込み、薄毛の鬢を片はずしに結い、大模様の裲襠うちかけ絆纏はんてんのように着崩す飛んだ御中﨟ちゅうろうぶりで、呼出し茶屋の女房やら
鈴木主水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)