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臈
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ろう
ふりがな文庫
“
臈
(
ろう
)” の例文
それはこの
場末
(
ばすえ
)
の町にある一軒のカフェの女だった。カフェの女とは云いながら、カフェとは似合わぬ姫君のように
臈
(
ろう
)
たけた少女だった。
ゴールデン・バット事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
白いかたわれ月は
臈
(
ろう
)
たけて黄に
明
(
あか
)
って来る。ほのかに白い白帝城を、私の小さい分身の子供が、立って
停
(
とま
)
って仰いでいる。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
その正次の眼の前に、——だから正次の背後横に、髪は垂髪、衣裳は緋綸子、白に菊水の模様を染めた、
裲襠
(
うちかけ
)
を羽織った二十一二の、
臈
(
ろう
)
たけた美女が端坐していた。
弓道中祖伝
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
洋風の高雅な化粧で、全く純白に装われた関子の花嫁姿は、世にも美しく
臈
(
ろう
)
たけたものでした。
悪魔の顔
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「居てよ、二階に。」(おいでなさいな。)を色で云って、
臈
(
ろう
)
たく生垣から、二階を振仰ぐ。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
照りわたるきらびの
栄
(
はえ
)
の
臈
(
ろう
)
たさを「
時
(
とき
)
」に示せよ。
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
おお、そうして、白い
臈
(
ろう
)
たけた昼のかたわれ月が、おお、ちょうどその白い兜の
八幡座
(
はちまんざ
)
にある。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
もう
傍
(
そば
)
へ来そうなものと、閑耕教頭が再び、じろりと見ると、お妙は身動きもしないで、
熟
(
じっ
)
と立って、
臈
(
ろう
)
たけた眉が、雲の生際に浮いて見えるように
俯向
(
うつむ
)
いているから、威勢に
怖
(
お
)
じて
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
これはまた、美しくも
臈
(
ろう
)
たき女で、巣鴨中に響いた
容貌
(
きりょう
)
でした。
銭形平次捕物控:144 茶碗割り
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
見れば
臈
(
ろう
)
たけた娘ごを、貴殿には誘拐なされようとしている。
生死卍巴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
なほ
臈
(
ろう
)
たくもありながら
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
痛々しく伏せた眉、
臈
(
ろう
)
たけく
霞
(
かす
)
むのも不思議な魅力でした。
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そのかみの
臈
(
ろう
)
たき
風情
(
ふぜい
)
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
下賤
(
げせん
)
で育ったにしては、妙に
臈
(
ろう
)
たけた賢い女です。
銭形平次捕物控:148 彦徳の面
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
臈
部首:⾁
16画
“臈”を含む語句
上臈
中臈
上臈風
大女臈
実家女臈
小女臈
臈纈