“上臈”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうろう91.7%
じやうらふ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この画は平家の若い美くしい上臈じょうろうだんうらからのがれて、岸へ上ったばかりの一糸をも掛けない裸体姿で源氏の若武者と向い合ってる処で
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
五百は姉小路あねこうじという奥女中の部屋子へやこであったという。姉小路というからには、上臈じょうろうであっただろう。しからば長局ながつぼねの南一のかわに、五百はいたはずである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
其處から二三丁下つたところに所謂いはゆる行宮あんぐうの跡があつた。其處も前の上臈じやうらふの庵のあとゝ同じく小さな谷間、と云つても水もなにもない極めて小さな山襞やまひだの一つに當つてゐた。
樹木とその葉:03 島三題 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
『上皇のお側に仕へてゐた上臈じやうらふがおあとを慕うて島へ渡つて參り、程なく身重になつた。で、身二つになるまであそこの谷間に庵を結んで籠つてゐたと云ひ傳へられてゐる處です。』
樹木とその葉:03 島三題 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)