“山襞”の読み方と例文
読み方割合
やまひだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
勾配こうばいの急な地勢で、二つの山襞やまひだはさまれているから、森の幅はあまり広くはないし、二百歩も下ると、落葉樹の疎林地帯になる。
山彦乙女 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ことごとく水田地帯で、陸羽国境の山巒さんらん地方から山襞やまひだ辿たどって流れ出して来た荒雄川が、南方の丘陵に沿うて耕地をうるおし去っている。
荒雄川のほとり (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
母体の山脈は、あとに退き、うすれ日に透け、またはむれ雲の間から薔薇色に山襞やまひだを刻んで展望図の背景を護っていた。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)