“山巒”の読み方と例文
読み方割合
さんらん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
も吹かず、も鳴らさず、山巒さんらんの間を縫って、極めて粛々しゅくしゅくと来るのであったが、五千余騎の兵馬の歩みは、いかに静かにと努めても
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ことごとく水田地帯で、陸羽国境の山巒さんらん地方から山襞やまひだ辿たどって流れ出して来た荒雄川が、南方の丘陵に沿うて耕地をうるおし去っている。
荒雄川のほとり (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
けれども勇敢なるピイア・ギユントはやはり黎明の峡湾を見下してゐるのに違ひない。現に古怪なる寒山拾得は薄暮の山巒さんらんをさまよつてゐる。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)