“螺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
26.3%
にし10.5%
さざえ10.5%
ほら10.5%
かい5.3%
かひ5.3%
がい5.3%
さざい5.3%
たにし5.3%
にな5.3%
ばい5.3%
ほらがい5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
も吹かず、も鳴らさず、山巒さんらんの間を縫って、極めて粛々しゅくしゅくと来るのであったが、五千余騎の兵馬の歩みは、いかに静かにと努めても
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
車夫二人に引かせて人力で藤沢へ行った結果、私は大きな淡水産のにし(Melnia)の美事な「種」を壺に一杯集めることが出来た。
さざえのふたは、金槌かなづちでも、開かないことを知っていた。さざえの貝のしりあぶれば、自然、中身は抜けるという卑俗ひぞくな道理を、かれは先頃から考えていた。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
金澤かなざはばかりかとおもひしに、久須美佐渡守くすみさどのかみあらはす、(浪華なにはかぜ)とふものをめば、むかし大阪おほさかのことあり——二日ふつかあけなゝどきまえより市中しちうほらなどいて
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
のぼりと馬が先に歩き出すと、その後から大勢の者が、かいをふいたり、かねを叩いたり、笛太鼓も入れて、はやし立てて行くのだった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かなしみ」のかひかとばかり
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
流れがいには、押太鼓
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
さざい壺々口つぼつぼぐち莞然にっこと含んだ微笑を、細根大根に白魚しらうおを五本並べたような手が持ていた団扇で隠蔽かくして、はずかしそうなしこなし。文三の眼は俄に光り出す。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
三枚ばかり附木つけぎの表へ、(ひとくみ)も仮名で書き、(二せん)も仮名で記して、前に並べて、きざ柿の熟したのが、こつこつと揃ったような、昔はたにしが尼になる、これは紅茸べにたけさとりを開いて
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それと共に翳もしだいに大きくなって、数日の後には厚くなって銭のようになり、右の睛にはになの殻のような渦まきが出来ていた。
瞳人語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
ばいでもむかしいま角度かくど幾分いくぶん相違そういしてゐるようですし、赤貝あかゞひでもせんかずすこかはつてゐるといふようなことが、貝塚かひづか貝殼かひがら調しらべてればわかります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
ほらがいは鳴った。高く、低く。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)