“青螺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいら85.7%
さゞえ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
髣髴はうふつたる海天に青螺せいらのごとく浮いてゐる美しい島島の散在を望んでも、も早詩が胸から無くなつた。人間墳墓の地を忘れてはならない!
故郷に帰りゆくこころ (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
多景島は青螺せいらの如く淡く霞み、沖の白石は丁度帆船が二つ三つ一と處にかたまつてゐるやうに見えてゐる。
湖光島影:琵琶湖めぐり (旧字旧仮名) / 近松秋江(著)
青螺さゞえが殼中に收縮して愉快安堵なりと思ひ、其安心の最中に忽ち殼外の喧嘩異常なるを聞き、竊に頭を伸ばして四方を窺へば、豈計らんや身は既に其殼と共に魚市の俎上に在りと云ふことあり。
帝室論 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)