“青年”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいねん58.2%
わかもの26.9%
ひと3.0%
わかいもの3.0%
あんこ1.5%
かた1.5%
しと1.5%
にさい1.5%
わかて1.5%
セイネン1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしながらわかしゆしようする青年せいねんの一勘次かんじいへ不斷ふだん注目ちうもくおこたらない。れはおつぎの姿すがたわすることが出來できないからである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
別荘へは長男かしらわらべが朝夕二度の牛乳ちちを運べば、青年わかものいつしかこの童と親しみ、その後は乳屋ちちや主人あるじとも微笑ほほえみて物語するようになりぬ。
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
この青年ひとは、なぜかそのころ学校を休んで、何とはなしに日を送っていましたが、私には別に不思議にも見えませんでした。
あの時分 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
私は這麽こんな性質ですから諄々つべこべ言つて見ることも御座いますが、人の前ぢや眼許りパチパチさしてゐて、カラもう現時いま青年わかいものの樣ぢやありませんので。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
やや遅れてれもなく出て来たのは佐藤だった。小さな後姿は若々しくって青年あんこのようだった。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
「ええ。今消させて直ぐ自動車でコチラへ参りましたのよ。ちょっとこの青年かたへいって置きたいことが御座いましたもんですから……」
女坑主 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ちょうど御通知の番号の車で、この青年しとが見えましたから気をつけてお話を聞いておりますと、ポートサイドあたりへいらっした方にしては、すこし色が白過ぎるんですものねえ。ホホ。
女坑主 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
とり玄關げんくわん敷臺しきだい掃出はきだしながら如何に相手が青年にさいでも日がない故とぼけるにも餘程ほねをれたはへしかし五十兩の仕業しごとだからアノ位なる狂言きやうげんはせにや成舞なるまひと長庵はひとり微笑みつゝ居たりけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「ふうむ。してみると誰かこの女にイタズラをした村の青年わかてが、その土蔵くらの戸前を開けてやったものかな」
笑う唖女 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
コーヒーンデ明日アスレヌイノチツメ、溜息タメイキホカ手段シュダンナキ、コレラ一万イチマン青年セイネンオモエ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)