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青年
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せいねん
ふりがな文庫
“
青年
(
せいねん
)” の例文
然
(
しか
)
しながら
若
(
わか
)
い
衆
(
しゆ
)
と
稱
(
しよう
)
する
青年
(
せいねん
)
の一
部
(
ぶ
)
は
勘次
(
かんじ
)
の
家
(
いへ
)
に
不斷
(
ふだん
)
の
注目
(
ちうもく
)
を
怠
(
おこた
)
らない。
其
(
そ
)
れはおつぎの
姿
(
すがた
)
を
忘
(
わす
)
れ
去
(
さ
)
ることが
出來
(
でき
)
ないからである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
青年
(
せいねん
)
は、また
勝
(
か
)
ちみがあるのでうれしそうな
顔
(
かお
)
つきをして、いっしょうけんめいに
目
(
め
)
を
輝
(
かがや
)
かしながら、
相手
(
あいて
)
の
王
(
おう
)
さまを
追
(
お
)
っていました。
野ばら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
二号
(
にがう
)
活字
(
くわつじ
)
の
広告
(
くわうこく
)
で
披露
(
ひろう
)
さるゝ
外
(
ほか
)
は
何
(
なん
)
の
慾
(
よく
)
もなき
気楽
(
きらく
)
三
昧
(
まい
)
、あツたら
老先
(
おひさき
)
の
長
(
なが
)
い
青年
(
せいねん
)
男女
(
なんによ
)
を
堕落
(
だらく
)
せしむる事は
露
(
つゆ
)
思
(
おも
)
はずして
筆費
(
ふでづひ
)
え
紙費
(
かみづひ
)
え
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
傾
(
かたむ
)
けて
見返
(
みかへ
)
るともなく
見返
(
みかへ
)
る
途端
(
とたん
)
目
(
め
)
に
映
(
うつ
)
るは
何物
(
なにもの
)
蓬頭亂面
(
ほうとうらんめん
)
の
青年
(
せいねん
)
車夫
(
しやふ
)
なりお
高
(
たか
)
夜風
(
よかぜ
)
の
身
(
み
)
にしみてかぶる/\と
震
(
ふる
)
へて
立止
(
たちどま
)
りつゝ
此雪
(
このゆき
)
にては
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
青年
(
せいねん
)
は、とうとうあきらめて、たちさっていきましたが、これこそ、
諭吉
(
ゆきち
)
のねこみをおそってころそうとたくらんでいた
宋太郎
(
そうたろう
)
だったのです。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
▼ もっと見る
宗助
(
そうすけ
)
は
心
(
こゝろ
)
のうちに、この
青年
(
せいねん
)
がどういふ
機縁
(
きえん
)
の
元
(
もと
)
に、
思
(
おも
)
ひ
切
(
き
)
つて
頭
(
あたま
)
を
剃
(
そ
)
つたものだらうかと
考
(
かんが
)
へて、
其
(
その
)
樣子
(
やうす
)
のしとやかな
所
(
ところ
)
を、
何
(
なん
)
となく
憐
(
あは
)
れに
思
(
おも
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
飛騨国
(
ひだのくに
)
の
作人
(
さくにん
)
菊松
(
きくまつ
)
は、
其処
(
そこ
)
に
仰
(
あふ
)
ぎ
倒
(
たふ
)
れて
今
(
いま
)
も
悪
(
わる
)
い
夢
(
ゆめ
)
に
魘
(
うな
)
されて
居
(
ゐ
)
るやうな——
青年
(
せいねん
)
の
日向
(
ひなた
)
の
顔
(
かほ
)
、
額
(
ひたひ
)
に
膏汗
(
あぶらあせ
)
の
湧
(
わ
)
く
悩
(
なや
)
ましげな
状
(
さま
)
を、
然
(
さ
)
も
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
げに
瞻
(
みまも
)
つた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
忽ち其墓の前に
名刺
(
めいし
)
を置いて
落涙
(
らくるい
)
する一
青年
(
せいねん
)
士官
(
しかん
)
の
姿
(
すがた
)
が現われる。それは
寄生木
(
やどりぎ
)
の
原著者
(
げんちょしゃ
)
である。あゝ其青年士官——彼自身
最早
(
もう
)
故山の墓になって居るのだ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
青年
(
せいねん
)
はお医者さまになりました。そして、名づけ親が枕もとに立っているのが見えると、もう手おくれです、御病人はもうたすかりませんと言って、たち去ります。
死神の名づけ親(第二話)
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
その
当時
(
とうじ
)
、まだ二十
代
(
だい
)
の
青年
(
せいねん
)
で、あの
石狩平野
(
いしかりへいや
)
を走る
列車
(
れっしゃ
)
に
車掌
(
しゃしょう
)
として乗りこんでいたおじからきいた話なのです。
以下
(
いか
)
、わたしとか自分とかいうのは、おじのことです。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
彼
(
かれ
)
の
処女作
(
しよぢよさく
)
が
市場
(
しぢやう
)
に
出
(
で
)
たとき、まだ
年
(
とし
)
の
少
(
すくな
)
いこの
天才
(
てんさい
)
の
出現
(
しゆつげん
)
に
驚
(
おどろ
)
かされて、
集
(
あつ
)
まつて
来
(
き
)
た
多
(
おほ
)
くの
青年
(
せいねん
)
も、そろ/\
彼
(
かれ
)
の
実質
(
じつしつ
)
が
疑
(
うたが
)
はれて
来
(
き
)
たやうに、
二人
(
ふたり
)
去
(
さ
)
り三
人
(
にん
)
離
(
はな
)
れして
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
ドクトル、アンドレイ、エヒミチ、ラアギンは
風變
(
ふうがは
)
りな
人間
(
にんげん
)
で、
青年
(
せいねん
)
の
頃
(
ころ
)
には
甚
(
はなはだ
)
敬虔
(
けいけん
)
で、
身
(
み
)
を
宗教上
(
しゆうけうじやう
)
に
立
(
た
)
てやうと、千八百六十三
年
(
ねん
)
に
中學
(
ちゆうがく
)
を
卒業
(
そつげふ
)
すると
直
(
す
)
ぐ、
神學大學
(
しんがくだいがく
)
に
入
(
い
)
らうと
决
(
けつ
)
した。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「ああ、よしむらくんか。よしむらくんは、おもしろい、いい
青年
(
せいねん
)
だよ。」
ラクダイ横町
(新字新仮名)
/
岡本良雄
(著)
青年
(
せいねん
)
が
一人旅
(
ひとりたび
)
をしてゐるといふことを、
頭
(
あたま
)
に
持
(
も
)
つて
下
(
くだ
)
さい。わゝくといふのは、きれや
着物
(
きもの
)
のぼや/\になつて
來
(
く
)
ることで、
長旅
(
ながたび
)
をしたゝめに、
摺
(
す
)
り
切
(
き
)
れて
來
(
き
)
たりしたところがある
樣子
(
ようす
)
です。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
ある日、清造が石を投げた沼のふちにりっぱな
青年
(
せいねん
)
が立って、じっと水のおもてをながめていました。青年はやがて石を一つとって投げました。やがて大きなあわがぽかりとひとつ
浮
(
う
)
かびました。
清造と沼
(新字新仮名)
/
宮島資夫
(著)
洋学の
東漸
(
とうぜん
)
ここに
定
(
さだ
)
まりて
青年
(
せいねん
)
の
徒
(
と
)
はなべて
競
(
きほ
)
ひき
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
青年
(
せいねん
)
は、
赤
(
あか
)
い
旗
(
はた
)
が、
黄昏
(
たそがれ
)
の
海
(
うみ
)
に、
消
(
き
)
えるのを
見送
(
みおく
)
っていました。まったく
見
(
み
)
えなくなってから、
彼
(
かれ
)
はがけからおりたのであります。
希望
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
諭吉
(
ゆきち
)
のまたいとこに、
増田宋太郎
(
ますだそうたろう
)
という
青年
(
せいねん
)
がありました。十三、四さいばかり
年
(
とし
)
が
下
(
した
)
で、
家
(
いえ
)
もちかく、
朝
(
あさ
)
ばん、にこにこしてやってくるので、
諭吉
(
ゆきち
)
は
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
懇意
(
こんい
)
な
若
(
わか
)
い
青年
(
せいねん
)
が
心易立
(
こゝろやすだて
)
に
話
(
はな
)
し
合
(
あ
)
ふ
遠慮
(
ゑんりよ
)
のない
題目
(
だいもく
)
は、
是迄
(
これまで
)
二人
(
ふたり
)
の
間
(
あひだ
)
に
何度
(
なんど
)
となく
交換
(
かうくわん
)
されたにも
拘
(
かゝ
)
はらず、
安井
(
やすゐ
)
はこゝへ
來
(
き
)
て、
息詰
(
いきづま
)
つた
如
(
ごと
)
くに
見
(
み
)
えた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
例
(
たと
)
へば
地
(
ち
)
を
打
(
う
)
つ
槌
(
つち
)
は
外
(
はづ
)
る〻とも
青年
(
せいねん
)
男女
(
なんによ
)
にして
小説
(
せうせつ
)
読
(
よ
)
まぬ者なしといふ
鑑定
(
かんてい
)
は
恐
(
おそ
)
らく
外
(
はづ
)
れツこななるべし。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
おつぎは
勘次
(
かんじ
)
の
後
(
あと
)
へ
跟
(
つ
)
いて
畑
(
はたけ
)
へ
往來
(
わうらい
)
する
途上
(
とじやう
)
で
紺
(
こん
)
の
仕事衣
(
しごとぎ
)
に
身
(
み
)
を
堅
(
かた
)
めた
村
(
むら
)
の
青年
(
せいねん
)
に
逢
(
あ
)
ふ
時
(
とき
)
には
有繋
(
さすが
)
に
心
(
こゝろ
)
は
惹
(
ひ
)
かされた。
肩
(
かた
)
にした
鍬
(
くは
)
の
柄
(
え
)
へおつぎは
兩手
(
りやうて
)
を
掛
(
か
)
けて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「あゝ
言
(
い
)
つておいたから、一
人
(
り
)
で
行
(
ゆ
)
くといゝ。
何
(
なん
)
ならS
青年
(
せいねん
)
でもつれてね、S、H
氏
(
し
)
は
君
(
きみ
)
に
興味
(
けうみ
)
をもつてゐるかも
知
(
し
)
れないから、
話
(
はな
)
してくれるだらう。」
私
(
わたし
)
は
少
(
すこ
)
し
誇張
(
こてう
)
して
言
(
い
)
つた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
故郷
(
こきやう
)
へ
歸省中
(
きせいちう
)
の
青年
(
せいねん
)
が
山
(
やま
)
の
麓
(
ふもと
)
を
川
(
かは
)
に
添
(
そ
)
つて、
下流
(
かりう
)
の
方
(
はう
)
へ
車
(
くるま
)
を
走
(
はし
)
らして
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
た。
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ドクトル、アンドレイ、エヒミチ、ラアギンは
風変
(
ふうがわ
)
りな
人間
(
にんげん
)
で、
青年
(
せいねん
)
の
頃
(
ころ
)
には
甚
(
はなはだ
)
敬虔
(
けいけん
)
で、
身
(
み
)
を
宗教上
(
しゅうきょうじょう
)
に
立
(
た
)
てようと、千八百六十三
年
(
ねん
)
に
中学
(
ちゅうがく
)
を
卒業
(
そつぎょう
)
すると
直
(
す
)
ぐ、
神学大学
(
しんがくだいがく
)
に
入
(
い
)
ろうと
决
(
けっ
)
した。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
澄
(
す
)
ますに
吹
(
ふ
)
き
渡
(
わた
)
る
風
(
かぜ
)
定
(
さだ
)
かに
聞
(
きこ
)
えぬ
扨
(
さて
)
追手
(
おつて
)
にもあらざりけりお
高
(
たか
)
支度
(
したく
)
は
調
(
とゝの
)
ひしか
取亂
(
とりみだ
)
さんは
亡
(
な
)
き
後
(
のち
)
までの
恥
(
はぢ
)
なるべし
心靜
(
こゝろしづ
)
かにと
誡
(
いまし
)
める
身
(
み
)
も
詞
(
ことば
)
ふるひぬ
慘
(
いた
)
ましゝ
可惜
(
あたら
)
青年
(
せいねん
)
の
身
(
み
)
花
(
はな
)
といはゞ
莟
(
つぼみ
)
の
枝
(
えだ
)
に
今
(
いま
)
や
吹
(
ふ
)
き
起
(
おこ
)
らん
夜半
(
よは
)
の
狂風
(
きやうふう
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その
軍隊
(
ぐんたい
)
はきわめて
静粛
(
せいしゅく
)
で
声
(
こえ
)
ひとつたてません。やがて
老人
(
ろうじん
)
の
前
(
まえ
)
を
通
(
とお
)
るときに、
青年
(
せいねん
)
は
黙礼
(
もくれい
)
をして、ばらの
花
(
はな
)
をかいだのでありました。
野ばら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
さいわい、
江戸
(
えど
)
から
長崎
(
ながさき
)
へ
勉強
(
べんきょう
)
にきている
書生
(
しょせい
)
なかまに、
岡部
(
おかべ
)
という
青年
(
せいねん
)
がいました。しっかりした
人物
(
じんぶつ
)
ですし、そのお
父
(
とう
)
さんは、
江戸
(
えど
)
で
医者
(
いしゃ
)
をしていました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
恁
(
か
)
うしておつぎもいつか
口
(
くち
)
の
端
(
は
)
に
上
(
のば
)
つたのである。それでも
到底
(
たうてい
)
青年
(
せいねん
)
がおつぎと
相
(
あひ
)
接
(
せつ
)
するのは
勘次
(
かんじ
)
の
監督
(
かんとく
)
の
下
(
もと
)
に
白晝
(
はくちう
)
往來
(
わうらい
)
で一
瞥
(
べつ
)
して
行
(
ゆ
)
き
違
(
ちが
)
ふ
其
(
その
)
瞬間
(
しゆんかん
)
に
限
(
かぎ
)
られて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
要
(
えう
)
するに
彼
(
かれ
)
位
(
ぐらゐ
)
の
年輩
(
ねんぱい
)
の
青年
(
せいねん
)
が、
一人前
(
いちにんまへ
)
の
人間
(
にんげん
)
になる
楷梯
(
かいてい
)
として、
修
(
をさ
)
むべき
事
(
こと
)
、
力
(
つと
)
むべき
事
(
こと
)
には、
内部
(
ないぶ
)
の
動搖
(
どうえう
)
やら、
外部
(
ぐわいぶ
)
の
束縛
(
そくばく
)
やらで、
一切
(
いつさい
)
手
(
て
)
が
着
(
つ
)
かなかつたのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ある
青年
(
せいねん
)
は、
毎日
(
まいにち
)
のように、
空
(
そら
)
を
高
(
たか
)
く、
金色
(
きんいろ
)
の
鳥
(
とり
)
が
飛
(
と
)
んでゆくのをながめました。
彼
(
かれ
)
は、それを
普通
(
ふつう
)
の
鳥
(
とり
)
とは
思
(
おも
)
いませんでした。
三つのかぎ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「あなたは、なんでこの
山
(
やま
)
へ
上
(
のぼ
)
りなさるのか……。」と、
問
(
と
)
い
返
(
かえ
)
しましたから、
青年
(
せいねん
)
は、
金色
(
きんいろ
)
の
鳥
(
とり
)
の
巣
(
す
)
をたずねてきたものだと
答
(
こた
)
えました。
三つのかぎ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
なんでも、
金色
(
きんいろ
)
の
鳥
(
とり
)
は、
晩方
(
ばんがた
)
になるとあちらの
山
(
やま
)
の
方
(
ほう
)
へ
帰
(
かえ
)
ってゆきましたから、
青年
(
せいねん
)
は、その
山
(
やま
)
の
方
(
ほう
)
へとゆき、
高
(
たか
)
い
山
(
やま
)
を
上
(
のぼ
)
ってまいりました。
三つのかぎ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
青年
(
せいねん
)
や
若
(
わか
)
い
女
(
おんな
)
たちは、うららかな
秋
(
あき
)
の
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
を
浴
(
あ
)
びながら、
旗
(
はた
)
の
立
(
た
)
っている
美術館
(
びじゅつかん
)
の
方
(
ほう
)
へと、あとからあとから、つづいたのでした。
町の真理
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
白
(
しろ
)
いシャツに、
白
(
しろ
)
い
帽子
(
ぼうし
)
をかぶって、
青
(
あお
)
い
車
(
くるま
)
を
引
(
ひ
)
いた
青年
(
せいねん
)
が、あちらから
走
(
はし
)
ってきました。
日
(
ひ
)
の
当
(
あ
)
たる
道
(
みち
)
には、ほかに
人影
(
ひとかげ
)
もなかったのです。
野菊の花
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「この
花
(
はな
)
を、
私
(
わたし
)
に、くださいませんか。」と、
青年
(
せいねん
)
は、さち
子
(
こ
)
に
願
(
ねが
)
いました。けれど、その
花
(
はな
)
はさち
子
(
こ
)
の
大事
(
だいじ
)
な、
大事
(
だいじ
)
な
花
(
はな
)
でありましたから
花と少女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そういって、じっと
老兵士
(
ろうへいし
)
の
顔
(
かお
)
を
見上
(
みあ
)
げた、あの
青年
(
せいねん
)
の
澄
(
す
)
んだ
目
(
め
)
には、これを
身
(
み
)
につけて
自分
(
じぶん
)
は
死
(
し
)
んでいくという
純情
(
じゅんじょう
)
があらわれていました。
少女と老兵士
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
松蔵
(
まつぞう
)
は、
青年
(
せいねん
)
となったのです。けれど、
彼
(
かれ
)
は、どうかして一
度
(
ど
)
、
海
(
うみ
)
を
渡
(
わた
)
って、あちらにある
国
(
くに
)
にいってみたいという
希望
(
きぼう
)
を
捨
(
す
)
てませんでした。
海のかなた
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
青年
(
せいねん
)
は、だれか
知
(
し
)
らぬが、
海
(
うみ
)
のかなたから
自分
(
じぶん
)
を
迎
(
むか
)
えにくるものがあるような
気
(
き
)
がしました。そして、それが、もう
長
(
なが
)
い
間
(
あいだ
)
の
信仰
(
しんこう
)
でありました。
希望
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
なぜなら、
秋
(
あき
)
から、
冬
(
ふゆ
)
にかけて、すさまじい
風
(
かぜ
)
が
吹
(
ふ
)
きつのって、
沖
(
おき
)
が
暴
(
あ
)
れ
狂
(
くる
)
ったからでした。
彼女
(
かのじょ
)
は、いつしか、
他
(
た
)
の
青年
(
せいねん
)
を
恋
(
こい
)
するようになりました。
海のまぼろし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
青年
(
せいねん
)
は、
二人
(
ふたり
)
の
子供
(
こども
)
が、
子犬
(
こいぬ
)
のために
牛乳
(
ぎゅうにゅう
)
を
探
(
さが
)
している、やさしい
心
(
こころ
)
をいじらしく
思
(
おも
)
わずにはいられませんでした。
野菊の花
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかも、
孤児
(
こじ
)
であった、
彼女
(
かのじょ
)
は、けっして、
幸福
(
こうふく
)
とはいえませんでした。それを
思
(
おも
)
うと、
青年
(
せいねん
)
は
美
(
うつく
)
しい
人
(
ひと
)
を
見
(
み
)
ても
心
(
こころ
)
をひかれることがなかったのです。
愛は不思議なもの
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
青年
(
せいねん
)
は、
夢
(
ゆめ
)
の
中
(
なか
)
で
見
(
み
)
た
船
(
ふね
)
を
思
(
おも
)
いだしました。とうとう、
幻
(
まぼろし
)
が
現実
(
げんじつ
)
となったのです。そして
幸福
(
こうふく
)
が、
刻々
(
こくこく
)
に、
自分
(
じぶん
)
に
向
(
む
)
かって
近
(
ちか
)
づいてくるのでありました。
希望
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
かなたから、おおぜいの
人
(
ひと
)
のくるけはいがしました。
見
(
み
)
ると、一
列
(
れつ
)
の
軍隊
(
ぐんたい
)
でありました。そして
馬
(
うま
)
に
乗
(
の
)
ってそれを
指揮
(
しき
)
するのは、かの
青年
(
せいねん
)
でありました。
野ばら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この
鳥
(
とり
)
は、その
青年
(
せいねん
)
が
分
(
わか
)
れるときにくれて、いままで
長
(
なが
)
い
月日
(
つきひ
)
の
間
(
あいだ
)
を、この
鳥
(
とり
)
と
自分
(
じぶん
)
は、いっしょに
生活
(
せいかつ
)
をしてきたことなどを、
物語
(
ものがた
)
ったのであります。
あほう鳥の鳴く日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
同
(
おな
)
じ
年
(
とし
)
ごろの
青年
(
せいねん
)
が
遊
(
あそ
)
び
歩
(
ある
)
いているのに、それをうらやむ
色
(
いろ
)
もなく、また
自分
(
じぶん
)
のようすを
恥
(
は
)
ずかしいなどと
考
(
かんが
)
えず、
仕事
(
しごと
)
に
対
(
たい
)
して
真剣
(
しんけん
)
なのにうたれました。
生きぬく力
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「その
指輪
(
ゆびわ
)
は、だれからもらったのか。」と、その
青年
(
せいねん
)
は、
問
(
と
)
うたのであります。いつか、
約束
(
やくそく
)
にもらった
指輪
(
ゆびわ
)
は、いまはかえって、
邪魔
(
じゃま
)
となったのでした。
海のまぼろし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「一
日
(
にち
)
だって、お
母
(
かあ
)
さんのことを
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
さない
日
(
ひ
)
とてなかった。」といって、
青年
(
せいねん
)
は
涙
(
なみだ
)
を
落
(
お
)
としました。
生きた人形
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
道
(
みち
)
を
急
(
いそ
)
ぐ
人々
(
ひとびと
)
の
中
(
なか
)
には、
立
(
た
)
ち
止
(
ど
)
まって、じっと
耳
(
みみ
)
をすます
青年
(
せいねん
)
がありました。また、
女
(
おんな
)
の
人
(
ひと
)
がありました。その
人
(
ひと
)
たちは、しまいまでその
歌
(
うた
)
に
聞
(
き
)
きとれていました。
青い草
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
一人
(
ひとり
)
の
青年
(
せいねん
)
は、
髪
(
かみ
)
のちぢれた、やせ
姿
(
すがた
)
の
芸術家
(
げいじゅつか
)
らしく、もう
一人
(
ひとり
)
は、
美
(
うつく
)
しいお
嬢
(
じょう
)
さんでありました。
天女とお化け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ほんとうに、お
兄
(
にい
)
さんでしょうか?」と、
少女
(
しょうじょ
)
は、
美
(
うつく
)
しい
目
(
め
)
で、じっと
青年
(
せいねん
)
を
見
(
み
)
つめていました。
生きた人形
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“青年”の解説
青年(せいねん)は、人の成長過程における一時期。広く社会の中で自立を獲得していく時期をいう。現代では概して20~30代の世代であれば該当する。青年は若者、若い世代、若年層などとも言われ、男性および女性に対して使用される。「青少年(せいしょうねん)」は「青年」及び少年のことである。
(出典:Wikipedia)
青
常用漢字
小1
部首:⾭
8画
年
常用漢字
小1
部首:⼲
6画
“青年”で始まる語句
青年共産主義同盟員
青年隊
青年俳優
青年期
青年等
青年者
青年輩
青年作家
青年団長
青年女形