“調”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ととの42.1%
しらべ20.4%
しら13.3%
とゝの9.6%
てう2.5%
ちょう2.2%
こしら1.9%
こし0.9%
みつぎ0.9%
あわ0.6%
(他:18)5.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“調”を含む作品のジャンル比率
文学 > イタリア文学 > 詩78.6%
文学 > 日本文学 > 小説 物語5.1%
文学 > 日本文学 > 詩歌2.6%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
気の短い道庵は、お仕着せや、そのほか旅の用意をその場で調ととのえて、それを風呂敷に包んで、米友に背負せおわせました。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
じみなる着ものを俄の詮索、見苦しからず調ととのへていざとばかりその夕ぐれに浅木様を、出立たたせましたまひたる後は。
葛のうら葉 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
河のあなたにけぶる柳の、果ては空とも野とも覚束おぼつかなき間よりづる悲しき調しらべと思えばなるべし。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
苦患なやみ調しらべはこの時あらたに我にきこゆ、我はこの時多くの歎聲なげきの我を打つところにいたれり 二五—二七
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
僕はぐん調しらべたのをちゃんとうつして予察図よさつずにして持っていたからほかの班のようにまごつかなかった。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
しかしその洞穴ほらあなをよく調しらべると、けっしてあたらしい時代じだいひとがはひつてつくつたものではなく
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
片言をいふ間母を愛しこれに從ふ者も、言語ことば調とゝのふ時いたれば、これが葬らるゝを見んとねがふ 一三三—一三五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
無残むざんや、なかにもいのちけて、やつ五躰ごたい調とゝのへたのが、ゆびれる
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
病床にありての作なるからに調てうさうも常にまして整はざるところ多し。讀者の寛恕を乞ふになむ。
北村透谷詩集 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
こと碧玉へきぎよく調てうたんじ、には白珠はくしゆすなる。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
八大竜王と八字の漢語を用いたるところ「雨やめたまへ」と四三の調ちょうを用いたるところ皆この歌の勢を強めたるところにて候。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
「それが、ちとむずかしい蘭薬らんやく調ちょうじ合せをいたしますため、薬名や何かも、自分でなければなりませぬので」
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
吉ちやん其うちに糸織ぞろひを調こしらへて上るよと言へば、厭やだ、己れは其樣な物は貰ひたく無い、お前その好い運といふは詰らぬ處へ行かうといふのでは無いか、一昨日自家うちの半次さんが左樣いつて居たに
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
嘘では無いよ何時かお前が言つた通り上等の運が馬車に乗つて迎ひに来たといふ騒ぎだから彼処あすこの裏には居られない、吉ちやんそのうちに糸織ぞろひを調こしらへて上るよと言へば、厭やだ、己れはそんな物は貰ひたく無い
わかれ道 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それで近頃衣類を新しく調こしらえた形跡がなくて、通信用の書簡箋を鑑定するに及んで物資の窮乏を感ぜない、まア資産階級の仕業しごとと判った。
誘拐者 (新字新仮名) / 山下利三郎(著)
うかなんなら二三年もおいでなすって下されば猶宜いと存じます、なんで此の山家やまがでは何もございませんが、鹿を一匹撃って参りまして調こしらえましたが、何うか鹿で一杯召上って
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
この時代には、内政も漸く整ひ、人民に対し、初めて弓弭ゆはず調みつぎ手末たなすゑ調みつぎを課せられてゐる。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
(末代までも御賄おんまかないの調みつぎの絶えないように)
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御者台にはゆであげたように赤い色をした背の低い男……というよりは一種の脂肪の塊りと、お河童頭かっぱあたまの、妙齢としのころ十八九歳ばかりとも見える Made in Japan のお嬢さんが坐っていて、御者の唄う歌に調あわせて手拍子を打っているのである。
「ま、お前はなんてなさけないまねをするの。チンチンなんかよして威勢のいいところをやらなくちゃ駄目じゃないの」と、声を励まして叱りつけると、ナポレオンはしばらくは情けなさそうな顔をしていたが、こんどは、おりから鳴り出した蓄音機のポルカに調あわせて、ステテン、ステテンと踊り出した。
佛壇につゞきて棚のやうなものを調しつらへ、これに歌集または料紙箱れうしばこ、硯など色々あり、下のかたは壁にてその前に爐を設く。
能因法師 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
「いや知らすべき便たよりがないとは、限り申さぬ。本石町の木戸ぎわには、さだめし辻籠がいることでござろう。手紙を調しつらえ、辻籠の者に置き捨てにいたさすれば、念がとどかぬことはござるまい」
蘭学事始 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
注文に応じて作品が調そろえられるのである。
「壇」の解体 (新字新仮名) / 中井正一(著)
ふん一時いつときと、此方こつち呼吸いきをもめてますあひだ——で、あま調そろつた顏容かほだちといひ、はたしてこれ白像彩塑はくざうさいそで、ことか、仔細しさいあつて、べう本尊ほんぞんなのであらう、とおもつたのです。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
……密淫売で洲崎署に十八日くらいこんでいて、今朝の十時にようやく出てきたばかりだったんだからねえ、話にもなにもなりやしないさ。……しかし、南風太郎の身元だけは調あらってきたよ。調べてみると、絲満南風太郎ってのはエライやつなんだねえ。
金狼 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
是は相調かなひ申段相答候へば、獨逸などは劒術不致者は決而無之、人の健康を助け候もの故、彼國に而は醫師中より相起り
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
「いいじゃアないか。引き摺ッてりゃ、どうしたと言うんだよ。お前さんに調こさえてもらやアしまいし、かまッておくれでない」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
終に近く益すふるへる声は、つひ平生へいぜい調ちようをさへ失ひて聞えぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
額縁の中の絵のやうに調ととのひすぎたきらひはありますけど
狼園 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
就而は此度歸省に付而は、是非亡父の思ひ煩ひ居候義を相解あひとき念願ねんぐわんに御座候而、元利相そろへ差上候こそ相當の譯に御座候得共、只今とても多人數の家内を相抱あひかゝへ居候上、全無高むたか之事に候へば、十分之義も不調とゝのは候に付、何卒右へん之處御憐察被成下度奉希候。
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
山王下から有明荘へつづく険しい小径を、今しも一種狷介な足調どりで上って行く黒ずくめの陰気な人物は、いうまでもない、警視庁捜査一課長真名古警視なのだ。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
小者こものの事なので、頼朝は、そうかと、気にもかけない容子で、いつもの朝の如く、りんどうの鞍へまたがって、野へ駒を調らしに出た。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
唐訳『花厳経けごんぎょう』七八に、〈人あり竜を調ならす法を善くす、諸竜中において、易く自在を得〉、西洋にも昔はそうと見えて、プリニウス八巻二十二章に、ギリシア人トアス幼時竜をらせしに、その父その長大異常なるをおそれ沙漠に棄つ、後トアス賊に掩撃された時、かの竜来り救うたとある。
「鞭が厭なら、泥を調ってしたじをこしらえるか、それとも身のたけ三丈の鬼になるか、どっちでもその方のいい方にするがいい」
太虚司法伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
往來しばしとだえぬるに庭の椿二片はらはらとこぼれつ、尚その一片もやと思ふとき門にきこゆる大師和讚の調ふしも清らや、
断調 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
ここに初めてをとこ弓端ゆはず調みつき一四をみな手末たなすゑの調一五たてまつらしめたまひき。
一五九 他に誨ゆる如く自ら剋修すべし、(自ら)善く調をさめて而して後能く(他を)調む、己を調むるは實に難し。
法句経 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
三二一 調をさめられたる(象は人是を)戰場に導き、調められたる(象)は王の乘る所となる。能く(自ら)調めて誹謗を忍ぶは人中の最上なり。
法句経 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
——或ル日、信雄卿ニ、群疑グンギ出態シユツタイシケルニ依リ、早速、和睦ワボクノ儀、調トトノヒシトナリ。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)