“みつき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
三月89.1%
見付3.6%
見附2.2%
三杯0.7%
実付0.7%
御従0.7%
御從0.7%
御調0.7%
調0.7%
0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左様そうですね……あれは、放火事件があってから三月みつきほどしてからのことでしたかね……もうそろそろ夏がやって来ようって頃でした。
あやつり裁判 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
高く釣りたる棚の上には植木鉢を置きたるに、なほ表側の見付みつきを見れば入口のひさし戸袋とぶくろ板目はめなぞも狭き処を皆それぞれに意匠して網代あじろ船板ふないた洒竹さらしだけなどを用ゐたれば
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ふる住居すまいであった家は、表の見附みつきからして改まり、人も住み変り、唯往来から見える二階のところに彼の残した硝子戸ガラスどだけが遠い旅に出るまでのことを語っていた。彼は旧馴染むかしなじみの家々をも訪ねて見た。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
あの彫物は二人の干支えとだから、歳を繰つて見ると二十年前に捨てられたお關の(兎)の彫物が三杯みつき家の娘に間違ひないわけだ
杯三つ並べた不思議な紋は、旗本武鑑を見るまでもなく、上野山下に屋敷を持つてゐる三千五百石取の旗本三杯みつき龍之助の外にあるわけはありません。
はたけに出てあか実付みつき野茨のばら一枝ひとえだって廊下の釣花瓶つりはないけけ、蕾付つぼみつき白菜はくさい一株ひとかぶって、旅順りょじゅんの記念にもらった砲弾ほうだん信管しんかんのカラを内筒ないとうにした竹の花立はなたてし、食堂の六畳にかざる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
つぎつぎに、御従みつきびと、またいや増しぬ。
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
つぎつぎに、御從みつきびと、またいや増しぬ。
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
その詞章が、断篇式に神賀詞にもはいっていって、みぬまおよび関係深い白鳥の生き御調みつきがわり込んできたものであるらしい。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
ここに天の下平ぎ、人民おほみたから富み榮えき。ここに初めてをとこ弓端ゆはず調みつき一四をみな手末たなすゑの調一五たてまつらしめたまひき。かれその御世をたたへて、はつ國知らしし一六御眞木みまきの天皇とまをす。
日浮びてひかりを重ね、雲散りてかすまず。えだを連ね穗をはすしるしふみひとしるすことを絶たず、とぶひを列ね、をさを重ぬるみつきみくらに空しき月無し。名は文命よりも高く、徳は天乙にまされりと謂ひつべし。