“野茨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
のいばら69.6%
のばら28.3%
ノイバラ2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
得たりと勢込んで紀昌がその矢を放てば、飛衛はとっさに、傍なる野茨のいばらえだを折り取り、そのとげ先端せんたんをもってハッシと鏃をたたき落した。
名人伝 (新字新仮名) / 中島敦(著)
四月頃しがつごろには、野茨のばらはなくものです。このにほひがまた非常ひじようによろしい。かぜなどにつれてにほつてると、なんだか新鮮しんせんのするものです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
山も、野も、春のけしきが整うて居た。野茨ノイバラの花のやうだつた小桜が散り過ぎて、其に次ぐ山桜が、谷から峰かけて、断続しながら咲いてゐるのも見える。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)