“板目”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はめ85.7%
いため14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
残暑の夕日がひとしきり夏のさかりよりもはげしく、ひろびろした河面かわづら一帯に燃え立ち、殊更ことさらに大学の艇庫ていこ真白まっしろなペンキ塗の板目はめに反映していたが
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
角を家の板目はめにつきかけた事も、一度や二度ではない。その上、ひづめの音と、鳴く声とは、うすい夜の霧をうごかして、ものものしく、四方あたりに響き渡つた。
煙草と悪魔 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
真昼間まっぴるま、向う側からそっすかして見ると、窓もふすま閉切しめきつて、空屋に等しい暗い中に、破風はふひまから、板目いためふしから、差入さしいる日の光一筋ひとすじ二筋ふたすじ裾広すそひろがりにぱつとあかる
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)