“花立”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はなたて77.8%
はなだて22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大甕おおがめ、酒甕、捏鉢こねばち徳利とっくり花立はなたてつぼ、これが広っぱに山のように積んである。博多はかたあたりの町を歩いて必ず荒物屋にあるのは、皆ここから供給される。
北九州の窯 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
小倉にはまだ乞巧奠きこうでんの風俗が、一般に残っているのである。十五六日になると、「竹の花立はなたてはいりませんかな」と云って売って歩く。盂蘭盆うらぼんが近いからである。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
碁好きの墓に台石を碁盤にこしらへ、碁笥ごげ花立はなだてに見立てたのや、酒飲みの墓を徳利形や、酒樽形に刻んだのもあつた。
書棚の上のベルギイ・グラスの花立はなだてした桔梗ききやうの花のいくつかのしほれかかつてゐたのが今でもはつきり眼の前に浮んでくるが、その時こそ、私は處女作しよぢよさく「修道院の秋」の最後の一行を書き終つて
処女作の思い出 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)