“高調子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たかてうし30.0%
たかちょうし20.0%
たかぢょうし20.0%
たかじょうし10.0%
たかでうし10.0%
ラグタイム10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ヂュリ いや、あさぢゃ、あさぢゃ。はやいなしませ、はやう/\! 聞辛きゝづらい、蹴立けたたましい高調子たかてうしで、調子外てうしはづれに啼立なきだつるは、ありゃ雲雀ひばりぢゃ。雲雀ひばりこゑなつかしいとは虚僞いつはり、なつかしいひと引分ひきわけをる。
「それからまあ高調子たかちょうしでどうやらこうやらずうっと押して行きやしたがな、二上にあがりへ変って、やぶうの——う、うぐう——いいす、のとこで又遣りやした。へっへ、それからのべつに」
助五郎余罪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
高調子たかぢょうしに歌う。シュシュシュと轆轤ろくろわる、ピチピチと火花が出る。「アハハハもうかろう」と斧を振りかざして灯影ほかげを見る。「婆様ばあさまぎりか、ほかに誰もいないか」
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
三十歳を半ば越しても、六本の高調子たかじょうしで「吾妻あずま八景」の——松葉かんざし、うたすじの、道の石ふみ、露ふみわけて、ふくむ矢立やたての、すみイだ河……
監獄署の裏 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しかも少し高調子たかでうしであつたからお照は一寸ちよつとどきまぎした。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
高調子ラグタイムのジャズ、ダンス音楽、いまこの大西洋の両岸で、倫敦と紐育が口笛に吹いている流行の威勢のいい曲が、数千哩を隔てた暗い寒い洋上に次ぎ次ぎに沸き起って
運命のSOS (新字新仮名) / 牧逸馬(著)