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高調子
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たかてうし
ヂュリ いや、
朝ぢゃ、
朝ぢゃ。
速う
去しませ、
速う/\!
聞辛い、
蹴立たましい
高調子で、
調子外れに
啼立つるは、ありゃ
雲雀ぢゃ。
雲雀の
聲は
懷しいとは
虚僞、なつかしい
人を
引分けをる。
糸子も
間ひの
襖の
際にぴつたりと
身を
寄せつあやしのことよと
耳そばだつれば、
松野例に
似ぬ
高調子に
然らば
聞かし
參らせん
御歸邸のうへ
御主君、
殊に
緑君に
御傳へ
願ひたし、
糸子が
契約の
良人とは
餘計に
強ひて
氣を
張つて、
大聲で
笑ひ、
高調子で
饒舌るので
有るが、
彼の
話にはもう
倦厭りしてゐるアンドレイ、エヒミチは、
聞くのもなか/\に
大儀で、
彼が
來ると
何時もくるりと
顏を
壁に
向けて