“糸子”の読み方と例文
読み方割合
いとこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
丸顔にうれい少し、さっうつ襟地えりじの中から薄鶯うすうぐいすらんの花が、かすかなるを肌に吐いて、着けたる人の胸の上にこぼれかかる。糸子いとこはこんな女である。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
主命しゆうめいりて糸子いとこ縁談えんだんの申しこみなるべし、其時そのとき雪三せつざう决然けつぜんとせし聲音こわねにて、折角せつかく御懇望ごこんもうながら糸子いとこさま御儀おんぎ他家たけしたまふ御身おんみならねばおこゝろうけたまはるまでもなし
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「貰うなら、貰うで、糸子いとこでも何でも勝手な人を貰うがいいやね。こっちはこっちで早く小野さんを入れてしまうから」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)