“調和”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てうわ30.8%
ちょうわ15.4%
うつり7.7%
おりあい7.7%
うつ7.7%
ちようわ7.7%
ハルモニー7.7%
ハーモニイ7.7%
ハーモニー7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よる戸毎こごと瓦斯がす電燈でんとう閑却かんきやくして、依然いぜんとしてくらおほきくえた。宗助そうすけこの世界せかい調和てうわするほど黒味くろみつた外套ぐわいたうつゝまれてあるいた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
あまりよく調和ちょうわする人間にろくなやつはないけれど、そのろくでもないやつのほうが、この世の中ではたいてい幸福こうふくであるのがおかしい。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
寝衣ねまきか何か、あわせ白地しろじ浴衣ゆかたかさねたのを着て、しごきをグルグル巻にし、上に不断の羽織をはおっている秩序しどけない姿もなまめかしくて、此人には調和うつりい。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
私がだんだん年ごろとなるに連れて叔父との調和おりあいがむずかしく若い心の物狂わしきまでひたすらに、苦学——成功というような夢に憧れて、母の膝に嘆き伏した時は
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
それでも体格は立派であり、よく洋装が調和うつって見えました。
いはゞ一種いつしゆ枕詞まくらことばで、かういふふうしづかなうたでは、すこしでもいひすぎたり内容ないようえすぎると、全體ぜんたい調和ちようわやぶれてます。むしろ、内容ないようのないものをれなければならないのです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
そうしてそれには調和ハルモニーと名付ける一定の厳密な法則が存在している。この規則正しい関係があたかも種々な楽音の高さの間の関係と同様であるから、こう名付けたのである。
実際僕が苦しんだのは、何も自分自身の体や、自分の悪行や、自分の苦行を肥やしにして、どこの馬の骨かわからないやつの未来の調和ハーモニイつちかってやるためじゃないんだからね。
彼等の世界には陰影ニユアンスがない、遞層グラデーシヨンがない。調和ハーモニーがない。交響シンフオニーがない。從つて又眞正の意味の戰鬪がない。彼等の世界には唯盲目なる動搖があるのみである。一切を包む夜があるのみである。
三太郎の日記 第一 (旧字旧仮名) / 阿部次郎(著)