-
トップ
>
-
調和
>
-
てうわ
夜は
戸毎の
瓦斯と
電燈を
閑却して、
依然として
暗く
大きく
見えた。
宗助は
此世界と
調和する
程な
黒味の
勝つた
外套に
包まれて
歩いた。
齒に
硬く
感ずる
物でなければ
食事から
食事までの
間を
保ち
能はぬ
程忽ちに
空腹を
感じて
畢ふからである。
隨つて
孰れの
家庭に
在つても
老者と
壯者との
間には
此の
點の
調和が
難事である。
一
番「
彼女」を
不幸にしたことは、
彼の
性格が
普通社会人として
適当な
平衡を
保つてゐないことであつた。
無論こんな
仕事へ
入つてくる
人のなかには、
性格の
平衡と
調和の
取れない
人も
偶にはあつた。
凋れたる
調和にぞ
修道女の
一人消えさり
えゝ
漸く四五
日前歸りました。ありや
全く
蒙古向ですね。
御前の
樣な
夷狄は
東京にや
調和しないから
早く
歸れつたら、
私もさう
思ふつて
歸つて
行きました。
さうして
厚い
笠蒲團の
赤い
切が
丸く
白い
笠の
中央に
黒い
絎紐と
調和を
保つのである。おつぎの
笠蒲團は
赤や
黄や
青の
小さな
切を
聚めて
縫つたのであつた。
然しおつぎの
帶だけは
古かつた。