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壯者
読み方 | 割合 |
さうしや | 66.7% |
わかもの | 33.3% |
古老は
眉を
顰め、
壯者は
腕を
扼し、
嗚呼、
兒等不祥なり。
輟めよ、
輟めよ、
何ぞ
君が
代を
細石に
壽かざる!
彼等は
平生家族に
交つて、
其老衰の
身がどうしても
自然に
壯者の
間に
疎外されつゝ、
各自は
寧ろ
無意識でありながら
然も
鬱屈して
懶い
月日を
過しつゝある
時に
軈て
近所の
壯者が
來て
以前の
如く
怪我人を
懷いた。
醫者は
先刻のやうにして
怪我人の
恐怖した
顏を
見ながら
口を
締めてぎつと
其の
手を
曳いた。
怪我人の
手はぼぎつと
恐ろしい
音を
立た。
醫者は
更に
家族に
命じて
近所の
壯者を
喚びにやつた。