“鬱屈”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うっくつ83.3%
うつくつ8.3%
くさくさ4.2%
ふさい4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あんまり月がよかったものですから、鬱屈うっくつしてらっしゃる先生に湖上の月をお見せ申して、慰めて上げたいと思ったばっかりに……」
彼等かれら平生へいぜい家族かぞくまじつて、その老衰らうすゐがどうしても自然しぜん壯者さうしやあひだ疎外そぐわいされつゝ、各自かくじむし無意識むいしきでありながらしか鬱屈うつくつしてものう月日つきひすごしつゝあるとき
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
湿熱とこの長雨とでは、人の気も鬱屈くさくさして、みんなただ獣のように心がすさんでしまう。
令嬢エミーラの日記 (新字新仮名) / 橘外男(著)
「何だかこの頃は始終鬱屈ふさいでばかり御座るが、見ていても可哀そうでなんねえ、ほんとに嬢さんは可哀そうだ……」と涙にもろい倉蔵はわきを向いて田甫たんぼの方をなが最早もう眼をしばだたいている。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)