鬱屈うつくつ)” の例文
彼等かれら平生へいぜい家族かぞくまじつて、その老衰らうすゐがどうしても自然しぜん壯者さうしやあひだ疎外そぐわいされつゝ、各自かくじむし無意識むいしきでありながらしか鬱屈うつくつしてものう月日つきひすごしつゝあるとき
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それは恐ろしい告白こくはくでした。お咲殺しの疑ひから免れようともがいた喜三郎は、自分の潔白を示すのに急で、胸の中にわだかまつて居た長い間の鬱屈うつくつを、一ペンに吐き出してしまつたのです。