“鬱勃”の読み方と例文
読み方割合
うつぼつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
予は梅花を見る毎に、峨眉がびの雪を望める徐霞客じよかかくの如く、南極の星を仰げるシヤツクルトンの如く、鬱勃うつぼつたる雄心をも禁ずることあたはず。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
というのがこの人の口癖であって、優しい容貌のうちに烈しい気性をぞうし、武家政治の時流に、鬱勃うつぼつたる不平を抱いているらしかった。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鬱勃うつぼつたる事業慾を押えることが出来ず、彼は山林の一部を抵当ていとうにして信用会社から資本の融通ゆうずうを受け、糞尿汲取事業ふんにょうくみとりじぎょうを開始した。
糞尿譚 (新字新仮名) / 火野葦平(著)